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高橋 浩二郎 教授による最終講義

2015年3月4日 掲載

2015年2月9日(月)、本年3月で保健医療学部診療放射線学科を退職される高橋浩二郎教授による最終講義が行われました。 当日は、在学生や教職員の他に、高橋先生を慕う卒業生の参加もありました。

 

高橋先生が広島国際大学の学生へ伝えたいこととは?

学生へ向けて「自分の行きたい道を究める」ことを大切にするよう語られました。これは、自身の学びを通して蓄積された知識や経験をもとにした、大学で学ぶことの在り方です。 

 

高橋先生の講義科目は?

臨床生化学・遺伝情報学実験・化学・化学実験・放射線腫瘍ゲノム医科学特論などです。
 
 
 

高橋先生の追い続けた臨床生化学分野の研究とは?

最終講義では、「タンパク質と核酸に追い回されて、そして疲れ果てて…」という題のもと、高橋教授の幼少期から大学時代以降の学究生活と、留学先である米国での臨床生化学における研究内容や実地でのご経験を振り返る形で、学究活動での多くのひらめきと発見があったことを語られました。その中でも3度に渡る米国留学を通じて、アルデヒド脱水素酵素の触媒活性のMg2+にかかる二倍化機構の究明や酸素センサー・硝酸センサータンパク質の大量発現系の確立、さらには最終的な研究方向として、インプリンティング遺伝子の異常発生メカニズムの究明など、多くの実践経験を得たことを講義の前半で振り返られました。

 

広島国際大学で開発された世界を変える研究とは?

後半では、1998年に広島国際大学に赴任されてからの学究活動の振り返りでした。広島国際大学で高橋先生は、医療における遺伝子診断をスピード化させることが可能な、ダイヤモンドを用いたDNAチップを開発され、この手法の開発でDNAを高密度で保存することが可能となり、ヒトゲノム解析に使用される遺伝子を大量に保存することが可能となりました。この発明は新聞にも取り上げられています。

 

ご略歴

1946年2月  呉市警固屋でご誕生、その直後から上蒲刈島大浦で成長

1962 ‐ 64年 広島県立広高等学校

1965 ‐ 69年 広島大学理学部化学科(理学士)

1969 ‐ 71年 広島大学大学院理学研究科 修士課程 化学専攻(理学修士)

1971 ‐ 75年 広島大学大学院理学研究科 博士課程 化学専攻(1978年 理学博士)

1975 ‐ 77年 広島大学理学部物性学科 研究生

1977 ‐ 78年 三菱化成株式会社 生命科学研究所 生体反応生体触媒研究室 特別研究生

1978 ‐ 81年 米国(IND)パデュー大学 生化学部 博士研究員

1981 ‐ 92年 岡山大学歯学部口腔生化学講座 助手

1992 ‐ 98年 岡山大学歯学部口腔生化学講座・同大学院 歯学研究科 助教授

    (1989年6 ‐ 9月 米国(IND)パデュー大学 生化学部 客員助教授)

    (1992 ‐ 94年 国立遺伝学研究所 分子遺伝学講座 共同研究員)

    (1994年2 ‐ 7月 米国(CAL)スタンフォード大学医学部分子遺伝学部門 客員教授) 

    (1994年7 ‐ 12月 米国(IND)パデュー大学 生化学部 客員教授)

1998 ‐ 03年 広島国際大学保健医療学部看護学科 教授

2003 ‐ 04年 広島国際大学保健医療学部診療放射線学科 教授 (2004 ‐ 07年 学科長)

      同 大学院総合人間科学研究科医療工学専攻 教授  (2004 ‐ 07年 専攻長)

2004 ‐ 10年 広島国際大学保健医療学部診療放射線学科 教授 (2007 ‐ 10年 学部長)

      同 大学院医療・福祉科学研究科医療工学専攻 教授 (2007 ‐ 10年 研究長)

2010 ‐ 15年 広島国際大学保健医療学部診療放射線学科 教授

      同 大学院医療・福祉研究科医療工学専攻 特任教授

     (2002 ‐ 05年 科学技術復興振興機構研究成果活用プラザ広島プロジェクト 研究代表者)

     (2009 ‐ 11年 ひろしま医工連携・先進医療イノベーション拠点(地域産官学研究拠点整備事業)全体会議委員)