2017年04月21日

江戸の情緒あふれる御手洗でのお花見コンサート ~ギター部3人の振り返り~

4月8日,瀬戸内海に浮かぶ大崎下島御手洗の若胡子屋で「第5回 御手洗お花見コンサート」が開催されました.御手洗は江戸時代の風情を残す美しい町で,5年前から毎年桜の時期に,本学と御手洗のみなさんが協力してコンサートを開催しています.今年は,フォークギター部,呉アコースティックギター部,そして御手洗雅楽会と出演者も華やかでした.

フォークギター部部長の田中大河さん,部員の岡田華子さん,呉アコースティックギター部部長の細田未来さんにお話を伺います.

 

田中大河             岡田華子             細田未来

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【御手洗散策】

―― 大学のバスで御手洗に到着し,午後は散策でした.御手洗の印象はいかがでしたか.

細田:毎年うどん屋さんの「尾収屋」に行っていたのですが,今年は閉まっていました.初めて井上さん(※)の「若長」カフェに行きました.肉味噌丼を食べました.とても美味しかったです.(※井上明さん,お花見コンサートのコーディネーター.)

―― (若長おすすめの)タバスコもかけました?

細田:フフフ.かけました.タバスコも,チーズも!

岡田:タバスコをかけた方が美味しかったです(笑).

―― 岡田さんも食べ物?

岡田:食べるの好きなんです.お茶屋さん「たるます」のレモン羊羹もよかったです.あと,「潮待ち館」のみかんジュース!

細田:そう!

岡田:生絞り!

細田:あれは感動!

―― 田中さんは?

田中:あなご丼!

―― アハハ.みんな食べ物ですね.

(一同笑い)

田中:御手洗は時間の流れがゆっくりで,タイムスリップしたみたいです.車も少なくて,本当に静かですよね.地元(島根県江津市)に似た感じがあって,すごく好きになりました.あと,お店の人が優しく,温かいです.

細田:「遊びに来ました」「いらっしゃい」みたいな感じで,接客じゃないよね.

田中:うん.あなご屋「なごみ亭」のおばあさんもすごく優しかったです.

 

 

 

 

 

 

 

【コンサートを終えて】

―― では,夕方からのコンサートについて伺います.どんな印象でしたか.

細田:お客さんとの距離が近いです.声をかけたらお返事がいただけたり,向こうからしゃべってくださったり,歌ってくださったりして,一体感がありました.よかったです.

(4年生なので)最後って思うとちょっと泣きそうになりました.

田中:東広島のフォークギター部はボランティアで演奏することがなくて,定期演奏会とか,大学祭とか,シャレオ大学生コンサートとか,若い方に聞いてもらうことが多いです.今日はご年配の方に合った曲選びが上手くいくかどうか心配でした.でも,ライブ中のMCに向こうから返答が返ってきて,そんなことなんて今までなくて,すごく新鮮でした.部員もみんな楽しかったと思います.また来たいです.

岡田:呉のアコースティックギター部の人達は御手洗に結構来られてて,顔見知りなので反応も良かったです.私達も仲良くなったらもっと盛り上がれるかな,と思いました.毎年続けるのがいいことだと思います.個人的に自分の選曲をもっとみなさんが知っている曲にすれば良かったかな,と思います.御手洗のみなさんに歌って欲しい曲のアンケートをとったりして,「この曲が人気No.1です」と言って歌うのもいいかもしれません.

―― 選曲から御手洗のみなさんとコミュニケーションが始まっていますよね.

細田:そうですね.私達の言うナツメロは両親の世代ですが,もっと昔の曲が御手洗のみなさんに合います.選曲は井上さんにお願いして御手洗のみなさんと相談しています.今年も一緒に歌ってくださって,とても嬉しかったです.

田中:一緒に歌うってなかなかないよね.楽しかったな.

岡田:歌ってくれるのがいいですね.

 

 

 

 

 

 

 

【世界が広がった気がした】

細田:御手洗のコンサートはとても温かく緊張しないんです.今年が一番,来てくださった方の顔を見て歌えたな,と思います.目が合うのが怖くないし,苦じゃないです.すごく気持ちがいいです.

岡田:私も顔を見ながら歌えました.数人歌いながら聞いてくれていて,目が合ったら微笑んでくれました.いつもどこ見たらいいか分からなかったり,楽譜に目を落としたりするのですが,今日は前を向いても全然怖くなくって,呉キャンパスのアコギ部のみなさんも後ろで歌ってくださっていて,よかったです.

―― 岡田さんの「赤いスイートピー」,私も歌詞カード見ずに歌えましたよ(笑).

(一同笑い)

田中:今までは自分の世界に入るというか,集中するというか,あまり周りを見ずに演奏していました.今日も最初は楽譜とか見ていましたが,ふと顔をあげるとみなさん笑顔で手拍子してくれていました.自分が演奏していた世界がわあって広がった気がしました.「聞かせる演奏」ではなく「みんなで創る演奏」.それにすごく感動しました.

細田:すごい.深い.

田中:あんなに周りを見ながら演奏したことなくて…….

岡田:分かる気がする.

細田:いつも世界観入ってる気がする.

田中:フフフ.最後はあんな風に盛り上げて演奏を終わるつもりじゃなかったんですが,格好つけてやってしまいました(笑).

(一同笑い)

岡田:田中さん,いつもと違うなと思いました.すごく楽しそうだし,お客さんもすごく楽しそうでした.一番一体感がありました.

細田:一番拍手が大きかった.

岡田:田中さん,目を瞑ったまますうっーと終わるイメージがあって,あんなに笑顔で終わるイメージがなかったんです.いい経験ができたんだなと羨ましかったです.

細田:大河君の目の色が変わったのがわかりました.湧き上がってくる想いがあった気がします.選曲もよかったと思います.「上を向いて歩こう」ばっちりでした.

田中:フフフ.(御手洗のコンサートは)いい意味で想像していたのと全く違いました.

―― ありがとうございます.最後に代表の細田さん,まとめをひと言お願いできますか.

細田:はい.私がみんなに御手洗に来て欲しい理由は大河君が言ってくれた「みんなで創る演奏」なんです.御手洗のみなさんに喜んでもらえて,一緒に歌ってもらって,すごく嬉しいです.今年も全部が良かったです.MCで「この顔を覚えてください」って言ったら,帰るときに「覚えたよ」と言ってもらえました.就職してもまた来たいです.私,高齢者施設に就職したいので,その意味でも今回みたいな会がすごく大切です.対象者のことを考えることを学んでいます.

―― 今年も楽しい時間でした.来年また来たいですね.ありがとうございました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【プログラム】
細田未来(医療栄養学部4年):早春賦
大津加奈絵(医療栄養学部4年):ふるさと
高山翔太(保健医療学部3年):なごり雪
西来路文朗(看護学部教授):港町十三番地
年光慶(薬学部4年):瀬戸の花嫁
岡田華子(総合リハビリテーション学部3年):さよならの向こう側
岡田華子,山本龍汰(保健医療学部3年):赤いスイートピー
藤村亮誠(薬学科4年):オー・シャンゼリゼ
田中大河(心理学部2年):上を向いて歩こう
松谷真次(薬学部4年):雨のちハレルヤ
細田未来:365日のマーチ
御手洗雅楽会:越天楽
さくらさくら
全員:花は咲く

 

【記事作成】
細田未来(医療栄養学部4年)
田中大河(心理学部2年)
岡田華子(総合リハビリテーション学部3年)

 

【撮影】
森下雅之(薬学部4年)

 

【構成】
藤友邦治(学生課担当課長)
西来路文朗(看護学部教授)