2018年02月13日

漢方の概念や効用学ぶ市民講座を開催
~専門医の教員と薬学科の学生が解説~

1月27日、広まちづくりセンター(呉市広古新開)で、本学の薬学科の学生による『医療医学薬学研究会』主催の市民講座「漢方で元気と笑顔を!-漢方の魅力をわかりやすく紹介-」を開催しました。約30人の地域住民が参加し、漢方の基本的な考え方や代表的な漢方・葛根湯の効果的な用法などについて、理解を深めました。

講座は2部構成で行い、1部では漢方専門医として臨床経験の豊富な中島正光教授が、“気・血・水”を基本とした漢方の概念を解説。体内を巡るこれら3要素のバランスを整える役割が漢方にはあります。また中島教授は、誤解されることの多い“水毒”についても説明。脱水予防のために水を多く摂取することが、かえって体内のバランスを崩し、めまいや立ちくらみといった症状に繋がることを指摘しました。
「過ぎたるは及ばざるがごとし。バランスを心掛けることが健康に繋がります」
とアドバイスを送っていました。

2部では参加者を3グループに分けて、
・葛根湯の意味や用法
・葛根湯に含まれる7つの生薬
・“水毒”の具体的な症状や治療法
について研究会の学生が解説しました。
会場には生薬の実物を展示し、参加者は説明を聞いた後も興味深く生薬を手に取って眺めていました。

中島教授による漢方の解説

生薬の実物を手に説明する学生

講座では生薬に関する質問や症状の相談などに、学生が笑顔で的確に対応する姿が見られ、かかりつけ薬剤師の需要が高まる中、学生のコミュニケーション能力を高める貴重な実践の機会となりました。

広報室