2019年11月29日

広国市民大学「数学のひろがり45 ナイチンゲール~医療と数学から」開催!

11月16日、広国市民大学「数学のひろがり45 ナイチンゲール~医療と数学から」を開催しました。中高生28名を始め45名の参加がありました。

今回はリレー講座に挑戦しました。ナイチンゲールについて、看護学科4年生の平金優海さんが略歴を話し、私が統計学の業績を話し、糠信憲明准教授が感染症を中心に医療の歴史を話しました。

それぞれ持ち味を発揮した講演で、平金さんが落ち着いて美しく話すのがクラシックのようで、私が粗削りな視点も話しロックのようで、糠信准教授が医療からナイチンゲールを浮き上がらせジャズのようでした。様々な視点からナイチンゲールを通じた研究談義ができたと思います。私自身も発見と驚きの連続でした。参加者の反応もよかったです。

【中高生】

・ナイチンゲールの偉大さを改めて感じました。「もっと聞きたい」と思う程楽しかったです。
・クリミアの天使とも呼ばれるナイチンゲールの統計学者としての側面からナイチンゲールを読み解いていくのがとてもおもしろかったです。
・前回の集合のかたちよりも興味がわく内容でした。偉大な人物の名前の由来など看護と関係がないようなことも知れてよかったです。
・医療についての話がおもしろかったです。ナイチンゲールが生きた時代は今ではありえない治療法が行われていたことに驚きました。
・ナイチンゲールの本が家にあるので今日の話を思い出しながら読んでいきたいと思いました。
・私もナイチンゲールのような看護師になりたいと思うきっかけになったのでよかったです。
・学校では学べない医療に関することや、数学に関することを学べて、楽しかったです。ナイチンゲールの略歴もわかりやすかったです。
・自分は将来医療に関することについて学びたいと考えていて、今日普段知ることのできないようなことを知ることができたので、とても為になりました。自分も沢山知識を身につけていきたいです。
・(糠信准教授が講演で紹介した)細菌のぬいぐるみがかわいかったです。

【大学生・社会人一般】

・普段何気なく聞く“看護”、“医療”、“数学”という言葉を歴史的観点から知る事ができ、より興味を持てるようになりました。
・今まで出席した講座の中で一番良かった。西来路先生が看護学部におられる意義を強く感じさせられた。看護に数学、数学的素養は絶対必要ですね。
・ナイチンゲールの時代は病院も野戦病院のような感じで現代のように整っていなかったことを初めて知りました。ナイチンゲールが実学的知識で、ベットの感覚や、喚気などを定めて、死亡率を下げたのかと思いました。現代は検査技術や治療技術も昔より進歩しているが、一方でMRSAなどの問題もあり、さまざまな事を知っていくことが重要と思いました。
・「病院は病人に害を与えない事」今でも考えさせられる言葉だと思いました。
・保健統計を教えています。この話をとりいれさせていただきたいと思いました(ナイチンゲールの統計学)
・(ナイチンゲールは)数学に限らず習得したものごとを最大限いかして人の役に立った人なのだと思いました。

【学校の先生】

・平金さんの説明とてもよかったです。三津田の卒業生に会えて、とても嬉しく思いました。これから頑張ってください。今回の講座もとても興味深く、授業の中で使わせてもらいたいと思います。西来路先生のギターまた聞きたいです。

最後に講演の司会と講演で大活躍だった平金優海さん、熱い気持ちが伝わってくるご講演の糠信先生、そして準備や受付をご担当くださった看護学部事務室 程野早由利さんのご感想です。

「すごく始めは緊張したんですけど、なんとか終わって少しホッとしています。話をしている中で、ナイチンゲールの言葉だったり、初めの看護論とか、(高校生が)医療や看護に入っていくところかなと思うので、実際に高校生に意見を聞いたりして、反応が見られて良かったなと思いました。(後輩の高校生が参加していて)あの制服を着ていたのが懐かしいなと思いましたし、母校の高校生にいいところが見せられたかなと思い嬉しいです」(平金優海)

「なんとか間に合ったかなというぎりぎり感の中で仕事をしていたので、ひと安心です。私の中で伝えたいことが沢山ありすぎて、どう話をもっていったらいいのか悩みました。1年前にお話をいただいてから、ちょっとずつ書き足して、でも結局最後に書き直して全然違う図面になりました。ひとつのものをいろんなところから見たらいろんな楽しさがあるのかなと思います。多面的にものごとを捉えるということが伝わったらいいなあと思っています」(糠信憲明)

「この度もたくさんの方に参加していただくことができました。中・高校生から一般の方まで、皆様、とても熱心に楽しそうに聞いておられました。’数学’と’医療’と異なる分野が歴史の中で深く関わってきたことが分かりとても興味深かったです。次回の講座も、ぜひご参加いただきたいと思います!」(程野早由利)

【記事作成】西来路文朗(看護学科教授)
【写真撮影】嘉本茜(薬学科2年、写真部部長)、程野早由利(看護学部事務室)