2012年10月04日

学生が『専門職連携教育』を体験!!

2013年度からスタートする広島国際大学の『専門職連携教育』。
医療や福祉関連分野では、サービスの利用者に対して、
複数の領域の専門職者が各々の技術と役割をもとに、
「チーム」として共通の目標を目指す「協働」が必要になります。
専門職連携教育はその「協働」ができるようになるための教育のことです。
ちなみに専門職連携教育は英語ではInterprofessional Educationで、しばしばIPEと略されます。

広島国際大学の『専門職連携教育』では、医療・福祉・健康に関わる分野の専門職の仕事を理解し、
これらの分野のサービスの利用者に対して、専門職が連携するチームとはどのようなものか、
また、学生それぞれが自分の目指す専門職がどのように利用者に携われるか』を講義や演習を通して学んでいきます。
その最終ステップでは『学部・学科の垣根を越えた学生から構成されるチームによって、
一人の患者さんのケアについて考える演習』(専門職連携演習)を行います。

 

2013年度からの専門職連携教育スタートを前に、9月24日~27日の4日間、
最終ステップである【専門職連携演習】の試行を実施しました。
各学科の4年次生18名が広島キャンパスに集まってくれました。
18名が2グループに分かれて患者さんのケアについてディスカッションをし、最終日にはその成果を発表しました。
最初は各学科の学生が集まっただけの「グループ」でしたが、
その「グループ」が明確な目的を持った「チーム」へと成長する様子をみることが出来ました。
参加した学生も、この体験を通して、これから医療現場で働くにあたり、明確なビジョンが持てたことと思います。

 

 

 

■■■参加した学生たちのコメント■■■

【看護学科4年生】

各専門職の話を聞くことで、新たな発見や学びがあり、この経験を通して、
より患者さんのニーズに応えられる看護師になりたいと思いました。
また、学科の学びでは、情報を共有したり、
コミュニケーション能力を磨いたりといった授業はないので、良い経験になりました。

【医療福祉学科4年生】

大学で医療ソーシャルワーカーの知識を学びましたが、
今回の演習を通して、自分の視野が狭いことを実感しました。
この経験を就職してからも活かしていきたいです。

【理学療法学科4年生】

それぞれの専門職がどのような視点で物事を考えているか、
どのような知識をもっているかなどが分かり、すごく勉強になりました。

【臨床工学科4年生】

チーム医療ではそれぞれの専門職が信頼し合ってなりたっていることが分かりました。
また、治療に携わる側だけでなく、医療経営という病院を管理する側の意見も聞き、
多くの考え方の違いがあることを実感しました。
しかし、お互い患者さんのためにという視点は同じであり、協働することの大切さが分かりました。

【診療放射線学科】

チーム医療のことを頭では分かっていたつもりでしたが、
今回の演習を通して、まだまだ理解不足であると実感しました。
就職前にこのような機会を持つことができて大変良かったです。

【臨床心理学科】

心理のことはこれまで多くのことを学んできましたが、
医療の知識は乏しくこれから知識を深めていきたいと思いました。
一人の患者さんを一人で考えるのではなく、みんなで考えることができたのは、良い経験になりました。

【薬学科】

薬の働きなどは良く知っているが、副作用のことなどの情報を他の専門職と共有することで、
患者さんの治療に活かすことが大切だと感じました。
また、その情報共有の仕組みづくりも今後考えていきたいと思いました。

【医療経営学科】

医療経営は病院の事務として患者さんを直接治療することはありませんが、
医療従事者をサポートし、正確な情報提供を行うことで、より良い医療に貢献できるということが、
今回の演習を通して実感することができました。

 

広島国際大学 広島学務課