2013年09月09日

「こころからの手紙コンテスト」その舞台裏とは…?

今年から、広島国際大学初の取組みとして「こころからの手紙コンテスト」を開催しています。
全国の高校生を対象として、現在広く募集をしています。

今回、実行委員長である医療福祉学部長の吉川眞(きっかわまこと)教授に、
コンテストに込める思いについてお話をうかがいました。

まず、記念すべき第1回目となる今年のテーマは“家族に宛てたこころからの手紙”
「普段恥ずかしくてなかなか口に出せないような家族への思いを、
高校生の皆さんに自然のままに正直に手紙に綴って欲しいです」――と吉川教授は言います。

「自分自身の一番身近な存在である家族への思い、それはきっとプラスのものばかりではないでしょう。
家族と自分自身はそれぞれ意思のある違う人間なので、当たり前のことです。
それを全て隠さないで、ありのままに見つめなおして欲しいですね。

自分の中の思いを手紙にして書き出すには、まず自分の気持ちを整理する必要がありますね?
整理した上で、文字に書き起こします。
ですが、それは綺麗ごとだけではだめなのです。
良い面も悪い面も素直に見つめることで、
家族と自分自身との本当の関係性と今自分がここに存在する意味が分かってきます。
家族との関係を見つめ直すことは、自分自身を見つめ直すことでもあるのです。

自分自身のことを知ることによって、人は自然と他人との距離の取り方が分かるようになります。
これは、人間関係の築き方、人との繋がり方を学ぶということです。
家族と自分という関係性をベースにして、
これから先の人生、高校生の皆さんが良い人間関係を築くきっかけになればと考えています。
だって、人との出会いって一期一会なんですからね。大切にしないと」

吉川教授は柔らかい笑顔を浮かべ、
コンテストのテーマである“家族への思い”についてそう話してくださいました。

人と人との繋がりを重要視する福祉の分野を専門とされる先生らしい思いですが、
吉川教授が「一期一会の出会いを大切にする」ようになったきっかけは、
過去に経験された大切な人の“死”でした。

学生時代に打ち込まれていた剣道がきっかけで知り合った人を、
病気や事故で立て続けに2人亡くし、人との関わり方について深く考えたといいます。

「人との出会いは一期一会の偶然のもので、いつ失うか分からない。
だから、結果はどうであれ、自分の全力をかけて一生懸命関わり、向き合うべきだ」

それ以来、吉川教授は「一期一会の出会いを大切にする」という人との関わり方を、自身の信念にされました。
そして、そのことを考えるきっかけをくれた剣道に打ち込めたのは、
家族がしっかりと自分を支えてくれていたからだということに気がつき、
家族の大切さも同時に実感したといいます。

つまり、過去の経験によって培った人と人との繋がりに対する考え方が、
吉川教授の福祉の分野にも生かされると同時に、
今回の「こころからの手紙コンテスト」企画の原動力ともなったわけです。


↑ コンテスト実行委員長の吉川教授

高校生の皆さん。自分と人との繋がりを見つめ直すきっかけとして、是非企画に参加してみませんか?

それはきっと、将来福祉の分野を目指すか目指さないかということに関係なく、
皆さんがこれから先社会に出て多くの人間関係を築いていく上で、貴重な経験となってくれるはずです!

コンテストは、9月30日(月)まで募集しています。
Webからの応募もできますので、
興味のある方はこちらのページをご覧下さい。

広島国際大学 企画課