2014年01月06日

福祉用具の知識を深める公開講座を開催しました。

12月14日(土)第2回リハビリテーション支援学科の公開講座が、サテライトキャンパスひろしまで行われました。
佐賀大学医学部附属地域医療科学教育研究センター准教授の松尾清美氏を講師としてお招きし、
「役に立つ福祉用具から人を育てる福祉用具の開発へ」をテーマとしたお話を伺いました。
学生広報スタッフであり、リハビリテーション支援学科の学生でもある西原が、
当日の模様をレポートします。


↑ 多くの皆様にご参加いただきました

まず初めに、交通事故で身体に障がいを持った方の事例紹介がありました。
車いすの後輪を八の字にすると、回転力が増すことや、排泄場面において、
片手で手すりを持ち身体を支えている間にもう片方の手で下着を下すことが可能だということが分かりました。
またこの事をケアマネージャーなど介護に携わる人が認識せず介助を行っている現状に私は驚きました。
次に自立を目指した住宅改造と福祉用具についてのお話に移り、
歩行時に介助を必要とする方が、
車椅子などの福祉機器を使用することで自立した生活が送れるようになった事例紹介がありました。
また、住宅改造の事例として、ベランダにスロープを設けることで、
災害時に自力で家からの脱出が可能になったり、
立位により車椅子からベッドへ移乗する際に、
膝が当たる部分に衝撃吸収パットを装着することで、
移乗が容易になり膝や皮膚への負担が少なくなります。

 
↑ 講演は分かりやすいスライドや時には実演などを交えた、大変勉強になる内容でした

最後に、四肢欠損で生まれた子どもの事例紹介がありました。
車いすを使いこなすことができなかった子どもが、
唯一残された右足の先端で車いすを操作することを覚え移動が可能になりました。
現在では健常者と同じ中学校に通っています。


↑ 実際の機器も見ていただきました

講義後、参加者にお話を伺うと、
「車椅子の概念が変わった。移動することはもとより、使い方次第で行動範囲が広がることが分かった。
福祉機器は驚くほど進歩していることが分かり、便利さが伝わった。」とのことでした。
今回の講演を通じて、私自身知らないことがたくさんあり新たな分野にますます興味がわきました。
これからの大学生活で多くを学び、活かしていけるように頑張りたいと思いました。

リハビリテーション支援学科ではこうした公開講座を年に2回やっています。
ご興味がある方はぜひご参加ください。

学生広報スタッフ 西原雄大(リハビリテーション支援学科1年)