常翔学園 広島国際大学

正課カリキュラム
IPEとは?

IPE= Interprofessional Education

広島国際大学のIPE現場を見据えて実践力を身につける

超高齢社会、日本。

2025年、日本は大きな問題に立ち向かわなければなりません。団塊の世代(1947~1949年生まれ)と呼ばれる人口の多い世代が、75歳以上の後期高齢者になります。高齢化の勢いは、その後も止まらず、3人に1人が65歳以上という超高齢社会が到来します。他方で、少子化の傾向もあり、人口は減少していきます。これから、地域の中で、高齢者が安心して暮らしていけるだろうか。家族の負担を減らすことはできるのだろうか。十分な社会保障は、可能だろうか。日本に住む私たちは、複数の問題を同時に抱えています。

チーム連携で、日本の未来を拓く。

問題の多い将来ですが、現在、人々の不安を和らげるべく「地域包括ケア」と呼ばれる新しい取り組みが始まっています。地域の実情に応じて、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供できるよう体制を整えることで、人々が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう支援する仕組みです。この仕組みの推進力となっているのが、健康・医療・福祉分野の連携、IPW(Interprofessional Work)です。

8学部 10学科、本学ならではのIPE。

広島国際大学では、早くから実際に連携していく現場を見据えて、実践力を身に付ける専門職連携教育 、IPE(InterprofessionalEducation)を行っています。8学部 10学科、多くの専門職をめざす学生たちが、初年次から、連携する必要を知り、学修を重ねていきます。現場では、患者さんや利用者の状態に合わせて、各専門職が一体となって、チーム医療やチームケアが行われています。本学のIPEでも、現場での動きを意識して、それぞれの専門職をめざす学生たちが、学部を超えて、チームで活動します。

チーム連携例

IPEをどう学ぶか(IPEカリキュラム)

学部や学科の枠を超えて、他の専門分野の学生と共に学ぶ。
そこで気づいたこと、感じたことは、今後の医療人としての生き方を形づくるものになるはずです。

1. 基礎演習 <知る・理解する>

1. チーム連携への理解

患者さん、利用者さんを中心に連携する重要性や、健康・医療・福祉の専門職を理解します。互いの職種を理解することで、連携前の心構えができていきます。

2. 深めるコミュニケーション

患者さんのために、専門職同士の意見交換が重要です。チームディスカッションを通して、コミュニケーション能力を鍛えていきます。また、人命救助法を学ぶなど、命に向かう意識を高めます。

言語聴覚療法学専攻 田中 大河

成果披露のステージ

[基礎演習編・IPEコンテスト]
言語聴覚療法学専攻 田中 大河

医療連携について自分たちが調べ研究した成果を、ポスターにまとめ掲示・発表するコンテストに参加しました。私たちのチームは脳卒中患者の発症から退院までの経過に、医療連携の専門職が果たす役割を当てはめていくアプローチを取りました。救急救命の搬送から始まり、検査・治療・看護・リハビリヘの流れを時間軸で構成。大切なポイントは文字として目立たせ、わかりやすい見せ方や発表を心がけました。後遺症として残る言語・聴覚障害の支援に、学ぶ技術や知識が活かせることを、1年次から知る有意義な機会になりました。

2. 総合演習 <計画する・実践する>

1. チームでプランニング

薬剤師、看護師、診療放射線技師など、各専門職をめざす学生たちが一つのチームを作り、具体例をもとに、ケアプランを作成します。

2. 病院や施設で体験

地域の病院、老人福祉施設、障害者支援センターなどで、患者さんや利用者さんの心に寄り添い、実際のチーム医療や地域包括ケアを体験することを予定しています。

臨床検査学専攻 小野 渓

ケアプランづくり

[総合演習編]
臨床検査学専攻 小野 渓
(2015年度卒業)

働き盛りの生活習慣病対策を想定し、他学科の学生とチームでケアプランづくりを行いました。数値だけの検査データをどう読み、連携する専門職へ伝え、患者さんの前向きな治療に繋げるかを、自分の役割から追求できました。反面、専門分野の知識が深いほど、自分たちの考え方や方法を主張しがちなことに気づき、他の職種と協調することの必要性を実感しました。患者さんのためになる支援は同じなのに、医療連携の難しさも発見できるのは貴重な経験です。

IPEを体験した学生たちの声

専門を学びともに患者さんのために一人ひとりの大切なひとのために

作業療法学専攻 宮前 夢香

作業療法学専攻
宮前 夢香

何よりも周りの存在を考えられるようになりました。医療の回復期に携わる作業療法士として、患者さんが望まれる生活を支援する意識も高められたと思います。

薬学科 五宝 秀真

薬学科
五宝 秀真

認知症の患者さんを想定したケアプランづくりに参加。医療メンバーや家族・地域と連携した現場が明確になり、寄り添える薬剤師の目標へ踏み出せました。

看護学科 片岡 葵

看護学科
片岡 葵
(2015年度卒業)

他学部生と連携するIPEの経験は、普段では得られない有意義なものでした。医療経営や福祉の知識もIPEがあればこそ。対話する大切さも学びました。

医療福祉学専攻 長藤 和絋

医療福祉学専攻
長藤 和絋

入学後に知った医療ソーシャルワーカー。その役割を他学部生にも知ってほしいとIPEへ参加しました。自分の学科だけでは足りない医療知識も学び、目標へ前進しています。

IPEの具体例

利用者の状態に応じて、医療チームの編成は大きく変わります。ここでは、具体的な症例を元に、どんな専門職がかかわるかを見ていきます。

専門職の連携事例1

脳卒中患者へのリハビリテーションチーム

脳の疾患により手足の麻痺や言語に障がいのある人が日常生活を送れるように支援します。

チームの目的

脳の疾患の一つである脳梗塞は、一命を取り留めたとしても、後遺症が重くなる場合があります。手足に麻痺があったり、舌が回らず、うまく話せない言語障がいのある患者さんに対してチームでリハビリテーションにあたり、後遺症の改善を図ります。

チームの仕事内容

手足の麻痺や言語障害、運動障害などの後遺症を改善するためには、早期の処置が大切となります。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが連携し、運動機能の回復や維持、言語障害の軽減を図るなどして生活機能障害の改善もめざします。患者さんの小さな異変も見逃さず、専門職の垣根を超えてケアをしていきます。

専門職の連携事例2

糖尿病患者へのケアチーム

糖尿病の治療、重症化を防ぎ、チームで生活習慣の改善に取り組みます。

チームの目的

糖尿病は、食生活や睡眠不足、心理的ストレスなど生活習慣の乱れが原因でかかるとも言われています。基本的には食事療法や運動療法を行い、また、必要に応じて血糖値をコントロールする薬を投与しながら症状の改善をめざしたり、合併症による腎不全などの重症化を予防します。

チームの仕事内容

医師や薬剤師、管理栄養士、看護師などがそれぞれの立場から検査値の分析や日常生活のチェックなどを行い、あらゆる角度から患者さんの容態を把握します。また、医療ソーシャルワーカーやケアマネージャーなどもチームに参加し、自宅での療養生活に向けた支援も行います。

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