2015年06月15日

咲楽塾『素数が奏でる物語』開催!

5月30日(土)、数学公開講座『素数が奏でる物語』を開催しました。
講師は岡山大学、岡山理科大学非常勤講師の清水健一先生と本学工学部の西来路です。
中学生からご年配の方まで、約50名の受講がありました。

講師の清水先生です

西来路です

まず授業で、「素数が無限にある」ことの背後に潜む数学を紹介します。
清水先生が代数的な側面から、ユークリッドの証明、平方剰余の相互法則をご説明くださり、
私が解析的な側面から、オイラーによる素数の逆数和の発散をお話ししました。
そして、2人で対談し、本の執筆過程を紹介しました。

3月に出版しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たくさんの参加者があり、皆さん真剣に聞いてくださり、参加者の熱気を感じながら話をすることができました。
講演者としても、とても楽しく充実した公開講座でした。」
と清水先生。

対談風景です

教室の様子です

参加者の皆様からもたくさんのご感想をいただきました。
・自然数の逆数の和と素数全体を結ぶ意外性がとても神秘的だった。
・x^2+1 の素因数が4n+1 の素数になっているのが興味深かった。
・清水先生のアマチュア数学者としての生き様を垣間見れた。
・オイラーの業績、離散を連続という一般論で捉える目の付け所に感動を覚えた。
・何もない地点からあらゆる方法を駆使して未知の問題を解いていくという
頭脳がとても凄いと思った。
・「無限」を考えることで多くの発見がされていったことが面白かった。
・本が作られていくプロセスが興味深かった。特に、歴史的事実の確認が面白かった。
・素数の奥深さに驚いた。
・歴史を追っての素数の話しは興味がもてたが、実生活とのかかわりを
盛り込めたらさらに面白いと思う。
・学生時代の講義を思い出した。

「中学生や高校生が沢山来てくれて嬉しかった」と事務の濱満係長。
明るくおおらかに受付をしてくださり、講座が和やかな雰囲気になりました。

今回は2度目の対談でした。場が和んだのでよかったです。
対談には、講演とは違うライブ感や親しみやすさがあるように思います。
質問を沢山いただいて、講座終了後もディスカッションしていました。
とても勉強になるひとときでした。

次回は11月の予定です。お楽しみに。

 

工学部 住環境デザイン学科
教授 西来路文朗