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教職教室の岡田教授が日本図学会の論文賞を受賞!

2017年1月17日 掲載

心理科学部・教職教室の岡田大爾教授が、日本図学会の教育論文賞を受賞しました。日本図学会は日本学術会議にも登録され、機械・情報工学や建築、デザインなど多様な分野の専門家が集っています。同賞は教育の発展に寄与する論文に贈られるものです。

 

    表彰式にて。受賞した岡田教授(右)と日本図学会の山口泰会長

 

論文テーマは、「天文分野における児童・生徒の空間認識に関する比較研究」。

研究のきっかけは、1998年の学習指導要領改訂で、いわゆる「ゆとり教育」のはじまりです。それまで小学5・6年、中学1年に連続して実施されてきた天文分野の内容が、中学3年での学習に集約されました。高度な空間認識能力が必要な天文分野は、中学1年では理解しにくいため、中学3年までに他分野の学習で空間認識能力をしっかりと身に付けさせたうえで学習させようという配慮によるものでした。

しかしその後、小学生の4割が天動説が正しいと誤解しているなど、この改訂による学力低下が、特に天文分野において深刻化しているのではないかという認識が社会に広がりました。

そこで岡田教授は、学習指導要領改訂前の1985年と改訂後の2007年で、小学4年から中学3年までの空間認識に関する学力を調査。実際に学力が低下しているのかを比較研究しました。その結果、天文分野の授業がない小学4・5年の学力は1985年より落ちるものの、中学3年では2007年の学力が上回る結果となりました。天文分野を中学1年から3年に移行させたことは、むしろよい学習進度につながっているということが、論文によって証明されたのです。

岡田教授はこの結果について、

「数学や美術、技術など、空間認識能力を高める授業を継続して受けた後の方が、天文分野の学習の理解は深まる。日常生活に広く活用される空間認識能力を、いかに高めるかが重要」と分析します。

今後、当時自身も検討に加わった2008年の学習指導要領改訂(現在のカリキュラム)で、小学6年に天文分野を追加したことの効果を検証するため、国内外でさらなる調査を実施する予定です。

 

広報室