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徳毛悠真助教が日本生体医工学会の研究奨励賞・阿部賞を受賞

2018年8月20日掲載

6月20日、徳毛悠真助教(医療技術学科)が公益社団法人日本生体医工学会の研究奨励賞・阿部賞を受賞しました。2017年5月3日~5日にかけて行われた同学会の大会で発表した「ラット骨格筋のパルス波刺激による4型グルコース輸送体およびモータータンパク質の遺伝子転写レベルの上昇」が、生体医工学領域の発展に貢献する優秀な論文と認められました。この研究成果は、糖尿病治療に対する新たなアプローチに繋がります。

研究奨励賞・阿部賞を受賞した徳毛悠真助教

血糖として動物の血液内を巡るグルコースは普段、筋肉に蓄えられています。4型グルコース輸送体とモータータンパク質が連携して働くことで、グルコースはバランスよく筋肉に取り込まれ、血糖値も正常に保たれます。この働きが悪くなると血糖値が高まり、やがて糖尿病になります。糖尿病に対しては、インスリンという注射薬を使用するのが一般的です。しかし、定期的に注射を打つ必要があったり、低血糖などの副作用があるなど、体への負担は少なくありません。

本研究で徳毛助教が試みたのが、筋肉にパルス波による電気刺激を与えることによって、4型グルコース輸送体とモータータンパク質の働きを活性化させることでした。実験用ラットに試したところ、両方の物質が体内で増加。その結果、狙いどおり働きが活性化されました。

今後は糖尿病のラットに同様の実験を行い、同じように働きが活性化するかを分析します。

徳毛助教は、

「この研究は糖尿病患者に対して、筋肉にパルス波電気刺激を与えることで血糖値をコントロールできる根拠になります。今後はこのような糖尿病に対する非薬物的治療法を確立したい」

と意気込みます。


広報室