2011年11月01日

大串研究室紹介

大串 哲朗(おおぐし てつろう)
広島国際大学工学部情報通信学科 教授
当研究室では、
機器冷却のための重要な要素機器であるヒートパイプやヒートシンクの高性能化、
接触熱抵抗や熱伝導率の測定法、
プリント基板など複合材料の平面方向熱伝導率測定法などの研究を行っています。
(1)ヒートパイプ・ヒートシンクに関する研究
①溝型ウイックヒートパイプの熱輸送特性
銅管を使用した溝型ウイックヒートパイプに作動流体に純水を使用したときの
ヒートパイプの傾斜や充填量による動作特性の変化をもとめ、
その優れた動作特性を明らかにすることを目的としています(図1)。
図1.gif
↑図1 溝型ウイックヒートパイプ実験装置
②自励振動ヒートパイプの熱輸送特性
細い流路内に封入された気液二相に自励的に誘起される振動流や
脈動循環流による熱輸送を行う自励振動型ヒートパイプについて、
電子機器の冷却設計に利用できるよう蒸発部・凝縮部の熱伝達特性や
最大熱輸送量の把握を目的として研究を進めています(図2)。
図2.gif
↑図2 自励振動ヒートパイプの動作原理
③高性能空冷ヒートシンクの研究
低コストで高い伝熱性能をもつ空調機用熱交換器をヒートパイプ化し、
ヒートシンクとして構成することにより0.5〜4kWの冷却能力をもち、
従来の櫛形ヒートシンクと同じファン動力で、1/3のコンパクト化を実現しました(図3)。
図3.gif
↑図3 空冷ヒートシンク冷却性能比較
(2)接触熱抵抗に関する研究
接触熱抵抗に及ぼすフィラー材(グリース,熱伝導性シートなど)の
熱伝導抵抗および界面熱抵抗の影響を明らかにするため、
接触圧力を変化させたときのフィラー材厚さと接触熱抵抗を同時に測定できる装置(図4)により
各種フィラー材の接触熱抵抗を測定する研究を行っています。
図4.gif
↑図4 接触熱抵抗試験装置
(3)熱伝導率測定に関する研究
①導電性接着剤の熱伝導率測定法
導電性接着剤の熱伝導特性測定装置として、小型で汎用性が高く、
実装状態を模擬した試験片を用いることができる一方向熱流定常比較法による
カートリッジ方式熱伝導率測定装置の研究を行っています(図5)。
現在5mm□の微小な試験片でも測定できる方法を開発しています。
図5左.gif 図5右.gif
②平板面内方向熱伝導率測定法
小型電子機器では,基板も放熱面として最大限に活用する必要があり、
そのためには多層基板の熱伝導率を把握する必要があります。
その熱伝導率測定法として試験片である平板の温度分布と直線フィン温度分布の解析式とを
フィッティングさせることにより平板の熱伝導率をもとめる方法(平板のフィン効果利用法)を提案し、
その測定法や精度についての研究を行っています。
図下から2段目.gif
図最下部.gif

ヒロコク役立つ・研究ブログでは、本学教員の研究活動による、発明や研究成果をブログ形式で定期的に発信していきます。