Aeromonas 属菌のセリンプロテアーゼ(ASP)は、菌の病原性に密接にかかわる主要な病原因子である。今回、本学の有機合成化学教室に種々の蛍光合成基質を合成していただき、ASP の基質特異性に関して酵 素学的に検討した。また得られた知見をASP の構造学的な解析結果と照らし合わせ、総合的に考察した。その結果、ASP のoccluding region に局在し、酵素の触媒ポケットの開口部付近に存在するArg-566 残基が基質認識に重要な役割を果たす一部位であることを明らかにした。本研究は日本学術振興会 科学研究費補助金事業 の研究助成金により進められたものである。

Involvement of the Arg566 residue of Aeromonas sobria serine protease in substrate specificity
Kobayashi H, Otsubo T, Teraoka F, Ikeda K, Seike S, Takahashi E, Okamoto K, Yoshida T, Tsuge H, Yamanaka H (2017) PLOS ONE 12(10): e0186392.

論文掲載URL: https://doi.org/10.1371/journal.pone.0186392