教育×人 -リレー・エッセイ-

真摯に耳を傾け、学生と一緒に考える。
恩師の背中に学び、今、自ら実践していること。

教授 宇根 瑞穂

博士(薬学)

専門分野:脂質生化学、生体分子化学

尊敬できる人との出会い、そして会話から学び取っていく。

私が理想とする大学教員は形として表現できるものではなく、教員一人ひとりの個性、人となりが大事と思っています。私自身、教授の背中を見て育った気がしています。興味のある学問領域の先生には質問に行くことはありましたが、殆んどの先生方とは基本的には講義時間だけの付き合いでした。 教員との本当の付き合いは、卒業研究に取り組んでから始まったように思います。研究室を選択する折、教授の研究分野もさることながら、教授の人柄に惹かれたような気がします。尊敬していたし、自ら会話の機会を作るために質問に行くなどの努力をしました。現在、学生を指導する立場にいますが、敢えていうと、学生の発言に真摯に耳を傾けること、そして一緒に考えることが大切と考えています。最近は、それ以前に学生が質問に来やすい環境を作ることも大切かなと感じています。教員に質問に行くことは結構勇気のいる作業だと思います。そこで、本学の学生には、日頃から挨拶の重要性を説いています。挨拶は会話の入り口。これが自然に出来るようになるのが、基本中の基本。学びとっていくための第一歩だと考えています。私個人、キャンパス内で学生とすれ違うときは必ず学生の眼を見ることにしています。すると、徐々に挨拶をしてくれるようになってきます。学生と教員の距離が一歩ずつ近づいてくるのを実感しています。

日本の医療を支える薬剤師。
大きな可能性を拓いてくれる学問領域です。

「薬学」を学ぶということは、ただ単に薬のスペシャリストを目指すことではありません。

これからの薬学生は、日本の医療を支える人材、その中でもリーダー的役割を担える人材として成長してもらわなければなりません。薬を創り、薬を使い、薬を育てるなどのいずれの分野においても薬剤師の存在は不可欠です。創薬の分野では、世界規模で研究開発が進み、日本国内でも製薬企業に高い創薬力を持つ産業への転換を促す「日本創薬力強化プラン」が発表されています。(厚生労働省, 2017年12月8日)また、街角の薬局では、薬剤師が患者さんの状態や服用薬を一元的、継続的に把握し、処方内容をチェック。複数病院の受診による服薬のリスクや経済的な無駄を避けための地域に欠かせない〝かかりつけ薬剤師“として、人々の健康を守り、育てる存在へと様変わりしています。活躍の場は、薬局のみならず、製薬企業、化粧品メーカー、食品メーカーや行政機関、教育機関など広範囲に及びます。これから広く活躍が期待される薬剤師は、医療人として患者さんに信頼され、コメディカルスタッフからも尊敬されるような存在でなければなりません。薬剤師に対する社会の期待は益々大きくなっていきます。

「薬学」を学ぶことは、魅力的で、皆さんの将来に大きな可能性を拓いてくれる学問領域です。

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