台湾・慈済科技大学開学30周年式典・祝賀会

2019年12月13日

<2019年最後の大学周年式典・祝賀会>

今年は大学の周年式典・祝賀会の当たり年で、広島でも3つの大学の周年式典・祝賀会に参加しました。その締めくくりとして12月6日、台湾花蓮市にある慈済科技大学の開学30周年式典・祝賀会に、国際交流センターの職員2人と共に参加しました。台北の桃園国際空港に着いたら慈済科技大学の方がわざわざ迎えに来て下さっており、空港から台北駅まではマレーシアからの留学生が案内してくれました。彼女は卒業したらアメリカへ留学したいそうです。台北駅で愛知県やインドネシアの大学から来られた方などと一緒に、約2時間列車に揺られて花蓮市に着き、大学近くのレストランで夕食を頂きました。慈済科技大学は仏教系の大学のため精進料理ですが、どの料理も美味しく頂きました。

<コンサート>

夕食会の後は大学へ移動して30周年記念コンサートです。司会は学生さんらしき方3人で、中国語、英語、日本語と三ヶ国語で曲目を紹介して下さいました。慈済科技大学にはインドネシア、マレーシア、タイなど東南アジアを中心にいろいろな国からの留学生がおられます。また、慈済科技大学では台湾の原住民の方には奨学金を出して高等教育を受けるための支援をしておられ、いろいろな種族の方がそれぞれの民族衣装を着て、先生の指揮のもと楽器の演奏や歌の披露で、会場は大変な盛り上がりでした。このような演奏を見るとそれぞれの故郷や民族に対する誇りを持っておられるなと感じます。その他にもシニアの方々による太鼓演奏や、伝統的な楽器の演奏、現代の若者らしいダンスや歌もあり、楽しい時間でした。最後に、我々も含めて皆が立って体を動かしながらWeAre The Worldを歌ってフィナーレとなり、幸せな気分にして貰いました。羅学長はいつも笑顔を絶やさない方ですが、その雰囲気がそのままコンサートにもでており、参加した学生さんたちが本当に楽しそうでした。

<式典>

翌朝が式典で、羅学長だけでなく歴代の学長も挨拶をされました。母体が仏教団体の慈済基金会なので上人の方もご挨拶されました。看護の単科専門学校から始まり、大学へというような歴史、現在の国際化への取り組みなど色々な話があったようですが、全て中国語。無線での同時通訳もして頂いたのですが、機械の調子が悪かったりと、話の内容は断片的にしか分かりませんでした。ですが、どの方も感謝の言葉を何度も言っておられた様に思います。式典では、傑出した卒業生の表彰なども行われました。

<新看護棟落成式>

その後、新しい看護棟の落成イベントがあり、私も参加して、ビル正面に掛けてあった幕の除幕をしました。この看護棟は、特にOSCEのための施設が充実しています。OSCEは客観的臨床能力試験と訳され、学生の実践的な力を身に付ける為に行われる試験で、トレーニングを積んだ学生等が患者を演じて、コミュニケーション能力や血圧測定などの臨床に必要な基本的スキルを評価します。そのための部屋が多く用意されており、それらを管理する部屋ではそれぞれの部屋に備え付けられたビデオカメラからの画像をまとめて見ることができるようになっていました。また、それらの部屋の入口がある廊下とは反対側にもガラス張りの通路があり部屋の内部を見たりヘッドフォンを通して内部の会話を聞くことができるようになっていました。私たちの見学中も、評価が行われており、 実際の臨床現場に近い雰囲気ではあるものの随分とやりにくかったろうと思います。

<大学祭と再会>

この日は大学祭も開催されており、日本の柏餅に見た目も味も似ている、原住民の方の伝統的なお菓子などを頂きました。また、今年の夏に本学に研修に来た学生さん、3人にも会いました。除幕式の様子を見ていたら、私達を見た、ということで探してくれたようです。私も来広した学生さんがいないかなと思いながら学内を歩いていた所でした。来広された先生方や、以前訪問した時にお世話になった職員の方々にも会う事ができました。

<さらなる交流を目指して>

今回の式典・祝賀会には日本からの出席者が多かったのですが、インドネシアやオーストラリアから参加された方もおられます。慈済科技大学は留学生が多いだけではなく、毎年数百名の学生さんが海外研修に出かけており、非常に活発な国際交流をしておられます。そのため、海外からこれだけ多くの大学等の参加があったのだと思います。今回の訪問で他大学の方と話をする機会が持つことができ、他大学と合同での慈済科技大学への研修など、さらなる国際交流の可能性も出てきてました。さらに多くの本学の学生さんが異文化を肌で感じてくれるといいなと思います。