広国教育スタンダードと専門職連携教育、学長表彰

2016年06月15日

本学では、本年度から「広国教育スタンダード」という教育体系に基づいた教育を始めました。その中心になるのが、全学共通で実施する「スタンダード科目」群です。論理的思考能力を伸ばす科目や地域に目を向けた科目などがありますが、その中でも本学に特徴的なのが「専門職連携教育(IPE)」の科目群です。

本学の卒業生の多くは、健康・医療・福祉分野の専門職として医療や介護などのサービスを行うチームの一員として活躍しますが、チームが機能するためには各専門職がチームの各メンバーの役割などをしっかり把握し、有機的に連携することが不可欠です。それにより、単に人が集まった「集団」から「チーム」へと進化します。「専門職連携教育(IPE)」は、健康・医療・福祉分野の 専門職がチームとなって働くために必要な基礎力を養うため行われるもので、本学では2013年度より始めておりますが、本年度より開始した「広国教育スタンダード」ではさらに充実させていきます。

「広国教育スタンダード」におけるIPEの最初のステップでは、すべての学科の1年生が、東広島キャンパスと呉キャンパスに分かれて、学科混合のグループを作り、各職種の業務内容の概略や、連携の意味などを議論していきます。広島キャンパスで学ぶ医療経営学科の学生は、呉キャンパスのグループに合流しています。学年が上がるにつれて、異なった目的でIPEが進められていきますが、多学科混合での実施という部分は変わりません。

この「広国教育スタンダード」に基づく、1年生対象のIPEの最初の授業が、6月14日にあり、東広島キャンパスで実施されている様子を見に行きました。1回目の授業、ということもあり少しぎくしゃくした感じのグループや、すでにかなり仲良くなって活発に議論しているグループがありましたが、皆さん模造紙にいろいろ書き込んだポストイットを貼って、当日の発表の準備をしたりしていました。先生方も「まだまだ慣れない」と言われながらも、この日に備えて実施したファシリテーション研修の成果を見せておられました。次回以降、ますます有意義な時間となり、立派な「チーム」になっていくと思います。

また、同じ6月14日には、学長表彰もいたしました。今回の表彰の対象者は、柔道部で、団体および個人1名(浅川悠晴君)です。柔道部は、学長表彰の常連ですが、これまでは、会議室などで、学生さんはスーツ姿で行う、というのが一般的でした。しかし、本日は普段稽古をしている柔道場で、柔道着姿での式としたため、非常に新鮮な学長表彰となりました。また、表彰式が終わると、すぐに稽古というかウオーミングアップが始まりましたが、逆立ちをしたりと興味深く見学させてもらいました。柔道部は、6月25日からの全国大会へ出場します。勝敗はともかく、全国大会でも頑張って、力を出し切って欲しいと思います。

「広国教育スタンダード」では、このような課外での活動も重視しております。これらの活動により、ディプロマポリシーで定める力、つまり、例えば「他人を尊重し、協力しながら問題を解決できる」力のような卒業時までに身に付けて欲しい力が養成されます。本学の学生は、卒業時に国家試験を受験する人が多いため、課外活動やボランティア等に取り組む時間が限られている場合が多いですが、時間を見つけて積極的に取り組んで欲しいと思います。これらの活動は、学生の皆さん自身にとって、先ほど述べたような力の育成につながり、ひいては卒後の社会において何らかの形で役立つものですが、それのみならず、共に活動したり、一つひとつ目標を達成するという経験は、「しあわせ」にもつながります。また、自分自身のためでも、他の人のためでも、一生懸命頑張っている学生さんの姿は、我々教職員や他の学生さんもしあわせな気分にしてくれます。様々な活動をしている皆さん、これからも頑張って下さい。