教員紹介


田中 亮(たなか りょう)  講師
学位・資格 博士 (マネジメント)理学療法士
専門分野 運動器理学療法
キーワード リハビリテーション医学、理学療法学、理学療法・リハビリテーション学
研究テーマ 運動器疾患に対する理学療法の有効性
研究紹介 研究実績一覧

自己紹介

広島県内にある大学を卒業後,広島市内の総合病院に8年半ほど勤務しました.そこでは病気になった直後や手術をした患者さんのリハビリテーションに関わらせていただきました.また,病院在職中は,働きながらで経営学や組織論を学べる大学院に進学しました.大学院では「患者満足とは何か」について研究をしていましたが,そこで学んだデータ解析のスキルを理学療法の学術的発展に生かしたいと思い,病院を退職して広島国際大学へ赴任しました.現在は広島国際大学に来て7年目であり,講義や実習のサポートをしつつ,「運動器疾患に対する理学療法の有効性」をテーマに研究活動を行っています.

教育方針

個人的な教育方針は「主体性の尊重」にあります.自分のことは自分で決めるという「自己決定力」の向上を意識して学生指導を行っています.

担当授業

担当している授業の1つに「リハビリテーション運動学」という科目があります.この科目では,人間の筋肉がどこにあるか,その筋肉が動いたら関節はどう動くか,関節の動きに問題のある患者さんはどこの筋肉が弱っているか,などを確認したり考えたりします.教科書に書いてある解剖の図や写真だけでは,筋肉や関節,骨が人間の運動にどうかかわっているのか十分に理解できないかもしれません.この科目では筋肉や関節,骨を実際に触って確かめることができるので,運動に必要な体の構造がより理解できるようになります.患者さんの体を触って動きを改善させようとする理学療法士に必要な基本的技術が学べます.

チュートリアル紹介

1年次の前期(4月~7月)にはチュートリアルという授業があります.チュートリアルは,少数の学生に教員が集中的に教えること意味する言葉ですが,ここでは教員が学生に何かを一方的に教えることはしません.この授業では,4-6名程度の学生が集まり,あるテーマについて調べ,調べた内容をまとめ,最後にディベート(議論)を行っています.時にはチーム対抗で論戦を繰り広げています.そのねらいは「自分の意見をまとめ,人前で説明する」能力を高めることです.理学療法士には,臨床現場で患者さんに治療の目的や方法をわかりやすく説明することが求められます.こういった能力を学生が早い段階で身に着けられるよう心がけています.
私が担当してきたチュートリアルの学生は,幸いにして成績優秀な学生が多く,先に紹介したチーム対抗の論戦でもリーダー格の論客が中心になって相手チームの主張をことごとく論破してきました.学生全員が舌鋒鋭くなる必要はありませんが,誰かに頼って自分は何もしないのではなく,自分のできること何か,自分はどうしたいかを考え,自発的に行動できる学生になってくれることを期待しています.

ゼミ紹介

卒業研究では,「どのような疾患に対して,どのような理学療法は,何と比べて,何に有効か?」といった臨床的疑問の解決を目指して,過去の研究を調べたり,時にはそれらのデータの再検証をしたりしています.最近では,手術後の理学療法や腰痛に対する運動療法に関する過去の研究論文を読んでその結果を整理し,最終的には「科学的に効果が証明されている理学療法のエビデンス(証拠)」を卒業論文のなかでまとめています.したがって,卒業研究では,実験や調査をしない代わりに,徹底的に論文を読むことになります.これにより,臨床実習や就職後に役立つ信頼性の高い知識が増え,論文を効率よく読むスキルや研究の質を見極める力が養われます.

研究室紹介

本研究室では,変形性膝関節症,骨粗鬆症,非特異的腰痛,肩関節周囲炎など,臨床現場で目にすることの多い運動器疾患に対して行われる理学療法の有効性を検証しています.本研究室の特徴の1つは,システマティックレビューやメタアナリシスといった,エビデンスレベルの高い知見が得られる方法論を積極的に採用している点です.システマティックレビューとは,あるテーマについて調べられている論文を一定の基準にしたがって収集し,収集された論文の結果をまとめ,必要があればその結果を統計学的に統合して結論を導く研究手法です.現時点で科学的根拠の得られている運動療法を明らかにし,それを臨床現場に伝えることを,本研究室の使命の1つとして位置づけています.また,広く社会に普及されるようになったfacebookを利用し,根拠に基づいた理学療法に役立つニュース,トピックス,エビデンスなどの情報発信を行っています.

リンク

田中亮研究室
根拠に基づいた理学療法研究室 ニュース&トピックス
根拠に基づいた理学療法研究室 エビデンスレポート

経歴

学歴

平成10年3月 広島大学医学部保健学科理学療法学専攻 卒業
平成22年3月 広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期 修了 博士(マネジメント)

職歴

平成10年4月 広島赤十字・原爆病院 就職
平成18年10月 広島国際大学保健医療学部理学療法学科 就職(現在に至る)

社会活動

平成19年4月~平成23年4月 (社)広島県理学療法士会 理事
平成20年3月(公社)日本理学療法士協会 教育局研修部 部員(現在に至る)
平成23年1月 ~平成24年3月 広島大学マネジメント研究センター 客員研究員

所属学会

日本理学療法士協会
理学療法科学学会

受賞歴

平成17年4月(公社)広島県理学療療法士会 学術奨励賞
平成19年4月(公社)広島県理学療療法士会 学術賞
平成20年5月 第42回日本理学療法学術大会 大会奨励賞
平成23年4月(公社)広島県理学療療法士会 奨励賞

業績

学術論文(最新のものから順に筆頭のみ記載)

  1. R. Tanaka, J. Ozawa, N. Kito, H. Moriyama: Efficacy of strengthening or aerobic exercise on pain relief in people with knee osteoarthritis: A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials, Clinical Rehabilitation 27(12), 2013. (in Press)
  2. R. Tanaka, J. Ozawa, N. Kito, T. Yamasaki, H. Moriyama: Evidence of improvement in various impairments by exercise interventions in patients with knee osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials, Journal of Japanese Physical Therapy Association, 16(1), 2013. (in Press)
  3. R. Tanaka, J. Ozawa, T. Umehara, N. Kito, T. Yamasaki, A Enami: Does exercise intervention improve muscle strength and balance as risk factors for falls in Japanese subjects with osteoporosis? : A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Journal of Physical Therapy Science, 2013 (in press)
  4. R. Tanaka, J. Ozawa, T. Umehara, N. Kito, T. Yamasaki, A Enami: Exercise intervention to improve the bone mineral density and bone metabolic markers as risk factors for fracture in Japanese subjects with osteoporosis: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Journal of Physical Therapy Science, 2012 (in press)
  5. 田中亮,戸梶亜紀彦:欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度の交差妥当性の検討―リハビリテーションサービスにおける調査研究―,理学療法科学, 25(1), 95-101, 2010.
  6. 田中亮 ,戸梶亜紀彦:運動療法に取り組む外来患者の顧客満足と運動に対する動機づけの関連性の検討,理学療法科学,25(2),157-163, 2010.
  7. 田中亮,戸梶亜紀彦:欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度開発のための項目分析―リハビリテーションサービスにおける予備的研究―,理学療法の臨床と研究18,33-39,2009.
  8. 田中亮,戸梶亜紀彦:欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度の信頼性と内容的妥当性および基準関連妥当性の検討―リハビリテーションサービスにおける調査研究―,理学療法科学,24(4),569-575,2009.
  9. 田中亮,戸梶亜紀彦:欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度の因子的妥当性の検討―リハビリテーションサービスにおける調査研究―,理学療法科学,24(5),737-744,2009.
  10. 田中亮,戸梶亜紀彦,小玉一樹:理学療法サービスを重視する程度と患者要因の関連,第21回中国ブロック理学療法士学会学会誌,2008.
  11. 田中亮,戸梶亜紀彦:理学療法士の対応行動に関する研究-行動類型と構造分析-.第19回中国ブロック理学療法士学会誌,99-101,2006.
  12. 田中亮,藤村宜史,廣歳美鈴,他:患者満足を規定する理学療法士の対応行動に関する研究-患者の期待と予測のギャップに基づいて-,理学療法の臨床と研究15,7-12,2006.
  13. 田中亮,梶村政司,富樫誠二:広島市のリハビリテーション資源に関する調査報告,理学療法の臨床と研究14,85-87,2005.
  14. 田中亮,青木理夏:高次脳機能障害を呈した重度左片麻痺によりアプローチに難渋した1症例,第16回中国ブロック理学療法士学会誌,20-22,2003.
  15. 田中亮,田中潤,青木正俊,朝倉由輝子:当院における理学療法処方患者の概要,広島理学療法学,11,44-48,2003.

学会発表(最新のものから順に筆頭のみ記載)

  1. 田中亮 ,小澤淳也,木藤伸宏,森山英樹:変形性膝関節症を伴う疼痛に対する運動介入の短期的効果は非荷重位筋力増強運動が最も高い─ランダム化比較試験に対するメタアナリシス─.第47回日本理学療法学術大会(神戸市)
  2. R. Tanaka, J. Ozawa, N. Kito: Land-based Exercises Duration or Frequency does not Influence Effectiveness of Reducing Pain in Osteoarthritis of the Knee : A meta-analysis. World Physical Therapy 2011 (in Amsterdam)
  3. 田中亮 ,小澤淳也,木藤伸宏:変形性膝関節症の疼痛軽減に対する運動療法の効果は介入頻度および介入期間によって異なるか?─ランダム化比較試験に対するメタアナリシス─.第46回日本理学療法学術大会(宮崎市)
  4. 田中亮 ,小澤淳也,木藤伸宏,森山英樹,金村尚彦:変形性膝関節症罹患者に対する運動療法の疼痛軽減効果のエビデンスレベル-GRADEシステムを用いた検討-.第16回広島県理学療法士学会(広島市)
  5. 田中亮 ,小澤淳也,木藤伸宏:変形性膝関節症の疼痛軽減に対する運動療法の効果は介入内容によって異なるか?-ランダム化比較試験に対するメタアナリシス-.第15回広島県理学療法士学会(三原市)
  6. 田中亮 ,戸梶亜紀彦:欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度の信頼性と妥当性の検討.第44回日本理学療法学術大会(東京都)
  7. 田中亮 :介護予防サービスに対する利用者の満足要因.第43回日本理学療法学術大会(福岡市)
  8. 田中亮 ,戸梶亜紀彦:心理的欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度の項目検討.第13回広島県理学療法士学会(呉市)
  9. 田中亮 ,戸梶亜紀彦:理学療法サービス品質と患者満足に関する研究.第42回日本理学療法学術大会(新潟市).
  10. R. Tanaka, A. Tokaji: The relationships of physical therapy service quality and typical behaviors toward outpatients by physical therapists. – As expressed by outpatients’ expectations -. Seventh Conference of Asian Association of Social Psychology (in Kota Kinabalu)
  11. 田中亮 ,藤村宜史,廣歳美鈴,亀井奈美子,中村亮一,戸梶亜紀彦:理学療法サービスに対する患者の認識次元.第41回日本理学療法学術大会(前橋市).
  12. 田中亮 ,戸梶亜紀彦:理学療法士の対応行動に関する研究-行動類型と構造分析-.第19回中国ブロック理学療法士学会(松江市).
  13. 田中亮 ,佐藤陽子,小玉一樹,戸梶亜紀彦:理学療法士の対応行動に対する動機づけ要因のパス解析.第2回広島保健学学会(広島市).
  14. 田中亮 ,藤村宜史,廣歳美鈴,亀井奈美子,中村亮一,立石和子,戸梶亜紀彦:患者満足を規定する理学療法士の対応行動に関する研究-患者の期待と予測のギャップに基づいて-.第10回広島県理学療法士学会(広島市).
  15. 田中亮 ,梶村政司,富樫誠二:広島市のリハビリテーション資源に関する調査報告.第9回広島県理学療法士学会(安芸高田市).
  16. 田中亮 ,青木理夏:高次脳機能障害を呈した重度左片麻痺によりアプローチに難渋した1症例.第16回中国ブロック理学療法士学会(広島市).
  17. 田中亮 ,朝倉由紀子,青木正俊,田中潤:当院における理学療法処方患者の概要.第6回広島県理学療法士学会(三原市).
  18. 田中亮 ,浦辺幸夫,加藤茂幸,酒巻幸絵:スクワット動作時の重心移動と体幹および下肢関節における角度変化の関係.スポーツ選手のためのリハビリテーション研究会第18回研修会(広島市).
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