「地域の健康を守り、健康を担う知の拠点の確立」黒瀬地区説明会

2018年03月05日

3月2日に、東広島市黒瀬地区の自治協議会や東広島市、社会福祉協議会の方々に本学へお越し頂いて、本学で取り組もうとしている研究「地域の健康を守り、健康を担う知の拠点の確立-健康寿命を尺度とするしあわせな町づくりへ向けて-」についての説明会を開催しました。この研究は、健康・医療・福祉分野の総合大学である本学の専門性を活かして、地域住民の方々の健康寿命延伸に向けた取り組みを推進するというものです。

健康寿命については、最近はいろいろなところでとりあげられていますのでご存じの方も多いと思いますが、「健康上の問題がない状態で日常生活を送ることができる期間」のことです。従って、健康寿命と平均寿命の間の差が大きいということは、寝たきりになるなど、介護や支援を受ける期間が長いということを示しております。加えて、医療や介護に必要な費用もかさむため、健康寿命の延伸に向けて世界中の国で様々な取り組みが行われています。このような世界の流れの中で、本学は決して規模の大きな大学ではありませんので、まずは東広島キャンパスを設置している東広島市黒瀬地区の住民の方々を対象に健康寿命の延伸に向けた研究を推進することとしました。

健康寿命の延伸をめざすには、対象とする地域の方の健康寿命や生活習慣など現状がわからないと取り組みの内容を決めたり、取り組みの成果を評価できません。ところが現状では、これらのデータは不十分であり、例えば健康寿命については、都道府県単位ではデータがありますが、黒瀬地区はもちろん東広島市でもデータがないのが実態です。そのため、黒瀬地区の住民の方々の健康寿命や生活習慣などの現状を調査することから研究をスタートさせますが、この調査には自治体初め、自治協議会のご協力が不可欠であり、そのお願いをしたのが、3月2日の説明会です。黒瀬地区に住んでおられる方全員の調査は現実的ではありませんので、調査は一部の方にお願いすることになりますが、その対象の方をどのように選ぶのか、いつから具体的な調査を始めるのか、などの質問がありました。ご質問の内容も含め、これから関係団体と調整しながら具体的な調査方法を決めてまりますが、学生を調査員として9月から調査を始めることを目標にしております。関係各位におかれましては、本研究の重要性についてご理解頂き、是非ご協力頂きたいと思います。