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大学院2年の安田涼太郎さんが第74回日本放射線技術学会総会学術大会で学生優秀演題に選出!

2018年5月10日掲載

4月12日~15日にかけて、パシフィコ横浜で開催された第74回日本放射線技術学会総会学術大会で、安田涼太郎さん(医療工学専攻 博士前期課程2年)の発表した演題が、学生セッション「Next Generation Session」で学生優秀演題(トップ8)に選出されました。

学生優秀演題8件の1つに選出

テーマは、「日本人確率アトラスを用いた自動輪郭抽出機能の有用性について」。通常、放射線治療計画では照射方法を考える際に、腫瘍や臓器の輪郭を描いておく必要があります。これは、放射線を腫瘍周辺の臓器に照射することなくピンポイントで照射し、正常な臓器に過度な放射線を照射しないためです。

輪郭を描くのは時間のかかる作業ですが、作業を早くするための専用ソフトがあります。ただ、このソフトは海外製でサンプル画像も日本人とは体格が異なる欧米人のため誤差が生じやすく、結局自身の目に頼らざるを得ない現状があります。そこで安田さんは、複数の画像を重ね合わせることで有効な領域を導き出す確率アトラスの手法に基づき、日本人70人分のデータから領域を割り出しました。その画像をサンプルとして設定し、改めて輪郭を描いたところ、この手法が有効であると判明。その結果を学会で発表しました。この手法がソフト開発に活用されれば、診療放射線技師や医師の負担が軽減され、より治療計画や治療そのものに専念することができます。

確率アトラスで領域を割り出した画像をサンプルに臓器の輪郭を描く安田さん

安田さんは今後、臨床現場で経験を積みながら、こうした研究のように課題を見出して解決できるような診療放射線技師を目指しています。


広報室