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島の高齢者らに健康レシピ

医療栄養学部/医療栄養学科 3年
佐藤未歩(さとう・みほ)さん

※本記事は、学園広報誌「FLOW」No.79(2018.5.25発行)に掲載しています。

 

 

原点は一人暮らしの祖母への思い

 

中学校と高校でバスケットボールに打ち込んだ佐藤さんは、広島国際大医療栄養学科に入学して調理実習で慣れない包丁と悪戦苦闘しました。「ジャガイモやニンジンの皮むきも満足にできなくて」と笑います。そんな佐藤さんが管理栄養士を目指そうと思い立ったのは、「尾道市の百島で一人暮らしするおばあちゃんの食生活を改善したい」と思ったからでした。「魚や柑橘類など食べ物は豊かな島ですが、栄養が偏ることもあるのです」と話します。健康チェックや健康教育など、瀬戸内の島々で高齢者らの生き生きした暮らしを支援する「瀬戸内イキイキプロジェクト」に大学に入ってすぐに参加したのも、プロジェクトで接する高齢者の姿と祖母の姿が重なるところがあったからです。

2年になってプロジェクトのリーダー的役割を任され、昨年10月には15人のメンバーで呉市豊島の「ビューティフルアイランド祭り」に参加し、健康レシピと試食品を配布しました。島特産の長ひじきとレモンに着目。地元の人に身近な食材で、手軽に調理できるものとして、“ひじき焼きそば” と“ほっとレモネード” を考え、島の高齢者らに試食してもらいました。この2品を含む計5品のレシピカードも作成。特に好評だったひじき焼きそばは、ひじきでボリュームを出して麺を少なくし、カロリーカットを実現。食感もやさしく、「家でも作ってみるわ」と言ってもらえたことがうれしかったと言います。


ビューティフルアイランド祭りで来場者の声を聞く佐藤さん(右)

 

佐藤さんは「大学でしかできないことに積極的にチャレンジしよう」と瀬戸内イキイキプロジェクトに加えて、レシピ開発で地産地消を推進する県の「ひろしま地域食材PR促進事業」でも、リーダーとしてメンバーを牽引。呉産の米を使ったオリジナルレシピ10品を考案し、2月26日にはJA呉の直売所で試食会を開催。米粉を使った“野菜せんべい” や“おやき” など買い物客が殺到する人気でした。


JA呉の試食会で提供した10品

 

「3年になって授業の中身が濃くなり、楽しい」と勉強に励む佐藤さん。将来は病院や福祉施設などで食を通じて地域の人に貢献できる仕事を目指しています。キラリと光る人への思いやりが佐藤さんの原動力です。


日ごろ実習に励んでいる調理室で