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- 4つの特徴
より広く、より深く
真の看護師、保健師を育てる教育
看護師、保健師の仕事は、幅広い見識と確かな技術を持ち、対象者に心から寄り添う姿勢が必要です。少人数制によるきめ細かい教育と、共通教育科目やIPE(専門職連携教育)など価値観を深めていくグループワークを通して成長をサポートします。また、最新の設備が整った看護実習室など、高い技術を育む環境は万全です。保健師教育は、2011年のカリキュラム改正により、広島県内の看護系大学では選択制となりました(2018年度履修者25名程度)。
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臨地実習のシミュレーション
学内演習と学びを深める
領域別実習室学内演習では、3年次から始まる病院等での臨地実習に備えて、講義で学んだことを学内の施設を用いてシミュレーションを行います。患者さんの様子を再現したモデル人形や、医療機関で使用されているものと同じ医療機器を用いて、看護技術を磨いていきます。
本学では、看護の場を想定した設備が充実しています。演習は少人数のグループに分けて行われるので、一人ひとりの学生がじっくりと学ぶことができ、学外の実習も戸惑うことなく取り組むことができます。看護職者としての自覚を身につけてほしい
准教授 二井矢 清香
看護はナイチンゲールの「nature(自然)」という考え方を基盤にしています。自然とは自然治癒力とも解釈されており、彼女は、患者さんの自然治癒力がうまく働けるように環境を整える仕事を“看護”と宣言しました。
基礎看護学は、1年次に、患者さんの自然治癒力が働けるように基本的な欲求を満たすための看護技術を学修し、2年次に、診療の補助に関する看護技術を学修する分野です。これらを学修するにあたって大事なのが、自ら学び、問題を解決していく思考過程です。
看護は、直観的・経験的に行う「How to」も大事ですが、最も大切なのは「Why」という問いです。「なぜ、その援助をするのか」「どんな効果があるのか」、そうした「Why」の問いに応えてくれるのは理論や知識といった科学的根拠です。「Why」の視点をもち、自分で考え調べて実践(行動)する。そうした一連の思考過程をもつ人こそ、患者さんに良い看護が提供できます。
基礎看護学の授業は、学生の思考過程を育てるために2つの教育的特徴があります。1つは、医療現場に即した設備や環境が整っている点です。高度なシミュレータ(人間型模型)や最先端の医療器材を整えており、基礎看護実習室はどの教室よりも広い学修スペースを持っています。2つめは、看護技術を学修する時は、1グループ(3~4名)に教員がマンツーマンで関わる点です。こうした教育体制によって、学生が学修に困ってもすぐに対応し助言が受けられるので、丁寧で細かい指導ができます。学生の経験に注目して「どうすれば良かったのか」を共に振り返りながら、看護職者としての自覚を身につけてほしいと思います。学内演習を通して、看護の実践力を養う
准教授 俵 由美子
3年次の学内演習では、臨地実習へ向けて、よりリアルに高度な学修を行います。実際の患者さんを想定した事例を用いて、看護師として一人の患者さんの健康問題をどのようにとらえるかといった考え方のトレーニングや、ケアを実践していくための技術力を養っていきます。少人数でグループワークを行うことで、意見交換を活発に行っています。また、ベッドサイドでの技術練習時も、少人数だからこそきめ細かい指導を受けることができます。臨地実習を経験した4年次の学生が患者役として参加することもあります。適度な緊張感の中、現場を経験したからこその学びを先輩から教わることで、学生同志の経験の共有や、実習に対する心構えなどを知る良い機会となっています。
成人看護学の急性期実習では、手術を受ける患者さんを多く受け持ちます。そのため、実習前の学内演習では、手術後の患者さんの状態をイメージできるよう、モデル人形に輸液ポンプや心電図モニターなどの医療機器を装着し、点滴、ドレーン(血液など体外に排出する管)類などを使用して、今必要な観察は何か、なぜそれが必要なのかについて、具体的に学修します。実際の現場でとまどうことを最小限にするためにも、学内での技術演習を一つひとつ確実に行うことが大切です。看護の実践力を養うための設備と、学びたい姿勢をサポートするための体制が整っています。学びを深める領域別実習室
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基礎看護実習室
年齢や疾病の種類、障がいの程度に関係なく、人の日常生活の援助に必要な看護技術を習得します。
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母性・小児看護実習室
分娩監視装置、妊婦の疑似体験用モデル、胎児教育模型などを備えた実習室。実際の看護の場面の再現により、実践的な学習を行います。
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成人看護実習室
消化器・循環器・呼吸器などの機能に障害のある人や、手術を受ける人に対する看護を学びます。モデル人形や生体シミュレータを使って、術後の観察や心電図のモニタリングを習得します。
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地域・在宅看護実習室
実際の生活の場がイメージできるように居室・ダイニング・入浴室など暮らしの場を再現した演習室です。疾病や障がいを持ちながら生活する人々を在宅という環境において支援するための看護の基本を学習します。訪問看護のマナーも学びます。
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老年看護実習室
高齢者の特徴を理解し、対象者がその人らしい生活を送ることができるように、また安らかな死を迎えられるように支援することを学びます。
高齢者疑似体験装具、ポジショニングクッション、リフト(天井走行式・床走行式)、機械浴(チェアー浴・ストレッチャー浴)、看護・介護・福祉用具等を使って学びます。 -
公衆衛生看護実習室
保健師が行う保健指導、健康教育、健康なまちづくり、健康危機管理などの活動について、PDCAサイクルに基づく展開方法を学びます。
コミュニティ・関係機関の人々と積極的に話しあい、協働活動を推進するための基礎能力を養うために、グループワークを中心とした学習に取り組みます。 -
精神看護実習室
こころに病を持つ人々への支援を学修する実習室です。授業や実習前後のカンファレンス等で対象者理解を深めるとともに、言語的または非言語的コミュニケーション技術を用いた様々な自己表現の支援について学修します。
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