中国蘇州訪問

2017年05月10日

本学では、昨年度に国際化ビジョンを策定し、海外との連携校を増やし、海外の教育機関との交流や研修を活性化していくこととしました。本学の学生には多様な人々と交流をし、視野を広げてもらいたい、海外の方には日本で医療や福祉について学んでもらって、母国での人々の健康・しあわせに貢献してもらいたい、と考えており、本学で学ぶ海外からの研修生数・留学生数を増加させたいと考えています。

そのための活動として、5月の連休中に、中国の蘇州にある大学、高等学校へ交流の打合せに出かけました。私を含め、副学長、国際交流センター長、国際交流センター課長、入試センター長の5名での訪問です。全5日間の行程でしたが、初日と最終日は、中国と日本の間の移動ですから実質3日間で 、4大学、1高等学校へ訪問するというかなりハードな、密度の高い訪中でした。

まず蘇州大学を訪問しましたが、広大な緑豊かな敷地に、歴史を感じさせる多くの施設がある、蘇州で最も大きな大学で、日本を含め多くの海外の大学と連携しておられます。意見交換では、蘇州大学で医療について学んでいる学生さん向けに、日本での研修プログラムを開発する事になりました。蘇州大学は、他にも大学を設置しており、そちらの大学も訪問しました。大学が大学を設置、というとわかりにくいですが、日本でも、本学を設置している学校法人常翔学園が、複数の大学を設置しているのと同じようなイメージです。訪問したのは、文正学院と応用技術学院で、共に本学と同じ時期に開学した若い大学です。両大学とも医療系の学科は持っておりませんが、短期研修プログラムの開発や、将来に向けての、さらに深い連携について有意義な話し合いができました。

 

大学としては、もう一校、蘇州科技大学を訪問しました。中国の新幹線開設に関わった教授がおられたりする有名な大学です。この大学には日本語を学んでいる学生さんがおられますが、まずは、彼らが付加価値を持って大学を卒業できるように、本学が協力していく形での連携からスタートさせることで検討を始めます。意見交換が長くなり、日本語学科があるキャンパスを見学する時間がなくなったのが残念でした。

 

高等学校ですが、蘇州第三中学を訪問しました。中学とありますが、高校です。大学への訪問では、研修や学年途中での留学を中心として意見交換をしましたが、こちらでは、1年次からの日本への留学について意見交換をしました。蘇州第三中学には日本語学科があり、早稲田大学や慶應義塾大学など、多くの生徒が日本の大学へ進学をしています。校長先生は、本学の専門分野である健康について重要な分野であるという認識を持っておられ、本学との連携の可能性を感じることができる意見交換ができました。また、高校1年生と3年生のクラスにもお邪魔しました。机の上に何冊もの教科書などを積み上げて勉強をしていました。短時間ですが日本語で話をすることもできました。3年生のクラスでは、しっかりとした日本語で自己紹介をしてくれる生徒もおられ、このような生徒であれば本学の国家資格を目指す学科に入学したら、クラス全体を盛り上げてくれると確信しました。

いずれの学校でも、駆け足での訪問でしたが、予定していた施設見学の時間がなくなるなど、活発な意見交換ができ、今後の海外交流の方向性が見えてきたと実感しました。訪問先の中国の皆様には、親切に対応していただき、本当にありがとうございました。多くの宿題を持ち帰りましたが、早急に対応して、有意義な連携ができるようにしていきたいと思います。

今回の訪中では、本学の国際交流センター長が蘇州出身のため、蘇州に多くの知り合いがおられ、彼が周到に準備した上での訪中でしたので、このような駆け足での意見交換でも大きな成果を上げることができました。蘇州は食べ物も美味しく、是非また訪問したいと思います。