学位記・修了証書授与式 ご卒業・ご修了おめでとうございます。

2020年09月25日

9月24日に、9月卒業の皆さんの学位記・修了証書授与式を挙行しました。今回卒業・修了された皆さんは、2018年の西日本豪雨、そして今年の新型コロナウイルス感染症パンデミックと、大きな2つの災害を乗り越えてのご卒業・ご修了です。本当におめでとうございます。ちなみに、「卒業」といった場合には大学の課程を終えた場合に使われ、「学位記」を授与します。一方、「修了」は大学院を終えた場合に使われ、「修了証書」が授与されます。

本年3月に予定されていた2019年度学位記・修了証書授与式は、全体での式典を中止とし、学科・専攻ごとに学位記・修了証書授与を行いました。今回は、卒業・修了者の人数が少ないので東広島と呉の両キャンパスの会場を用意しました。私は東広島キャンパスで式辞を述べ、それを呉キャンパスに中継し、その後は、それぞれのキャンパスで学位記・修了証書を授与するという形式で行いました。

学位記・修了証書授与式に用いた会場は、複数の壁面をスクリーンとして用いることができる教室で、いくつもの異なった映像を写すことができます。東広島会場の教室には、壁面に合計5つのスクリーンがあります。学位記・修了証書の授与では、学位記・修了証書を授与する 研究科長や学部長 と、授与される卒業生・修了生の両方をアップでスクリーンに写すことができました。

私からの式辞では、本学が2018年に開学20周年を迎えたのを機に大規模なキャンパス整備を行ったことを紹介し、2018年西日本豪雨による広島県の被災のなか、キャンパス整備が大幅に遅れてもおかしくない状況でも、関係者の努力でほぼ予定通り整備できたことや、これらのキャンパス整備で新築した建物や施設の本格活用を進めようとした矢先に、今年のコロナ禍のために活用が大きく制限され、残念ではあったけれども、学生さんや関係者の安全を第一に考えて、教育を継続していく中で、新たな教育や学びの可能性を見出すことができたということを述べました。そのうえで、「若い時の苦労は買ってでもしなさい」「可愛い子には旅をさせよ」というようなことわざにもあるように、古来より、困難に直面するからこそ成長できるということが言われていることをお伝えしました。卒業生・修了生の皆さんは、これからも、多くの困難に直面されるでしょうが、本学での経験・学びが、きっとその困難を乗り越えるのに役立つであろうこと、そして、困難にあった時に、その困難をチャンスに変えることができるようにこれからも努力をしていって欲しい、ということをお願いしました。

式辞では述べませんでしたが、今回のコロナ禍では、日本のデジタル化の遅れを多くの人が認識するようになり、新しい総理大臣の下でデジタル庁創設も動き始めました。デジタル化の推進は若い人への期待が大きい領域だと思っています。単に、デジタル化すればいいというものではなく、デジタルとアナログをいかに融合させ、よりよい社会を作り、人々の幸福につなげていくかが大事です。その意味で、生まれた時からインターネットやSNSに囲まれて育ち、それを自然に活用している若い世代の感性が大事だと考えています。

コロナ禍、ますます進む超高齢化、デジタル化など、社会が大きく変化しようとしている中、卒業生・修了生のみなさんのような若い人への期待はますます大きくなっています。「ともにしあわせになる学び舎」として、本学も頑張ってまいりますので、卒業生・修了生のみなさんも頑張って下さい。