広国開学25周年記念シンポジウム

2023年03月08日

先日、東広島市中央生涯学習センターと東広島市教育文化事業団との共催で、開学25周年記念「広島国際大学 X 中央生涯学習センター いのちのそばに。ひととともに。〜しあわせを広げよう〜」シンポジウムを開催しました。今回のシンポジウムは、私も含め4名の本学教員の他にも、前厚生労働事務次官で多摩大学の客員教授の吉田学先生や、順天堂大学名誉教授で本学の客員教授にも就任いただいている島内憲夫先生にもご講演いただきました。150名を超える方が会場に足を運んで下さりました。Youtube配信で参加いただいた方も加えるとその何倍かの皆様にご参加いただきました。ありがとうございました。

<本学教員によるさまざまな観点からのウェルビーイング>

オープニングのフルート演奏の後、本学の元教授で客員教授に就任いただいている久次弘子先生が司会を務め、本学からは、私の他に堀隆光薬学部長、小澤恭子総合リハビリテーション学部教授、田中秀樹健康科学部長の教員4名が講演しました。私は、近年しあわせについての研究が進んでおり、いまでは広く個人を取り巻く環境も含めて良い状態と捉えられるようになっており、そのような場合にはウェルビーイングという言葉も用いられることや、しあわせに最も重要なのは人と人との関係であることを紹介しました。本学の教員は、それぞれの専門に関連して、さまざまな観点からウェルビーイングについてお話をいただきました。

<学外の先生の話は?>

吉田先生は、広島県や東広島市の人口動態の紹介も交えながら、2040年の地域医療・まちの姿についてお話いただきました。また、そこまでの講演内容や司会者による大学紹介の内容にも触れていただきました。お忙しい中で、広島や本学のことも調べて、講演に盛り込んでくださり、気遣いを感じます。本題とは関係ありませんが、吉田先生は昨年、久しぶりにリアルで開催された西条酒まつりに来場されたそうで、「今年も行きます」とおっしゃっていました。

島内先生は健康社会学を専門とされており、その立場から健康でしあわせにいきるために参考となることについてお話いただきました。その中で、私が一番面白いと思ったのは、いろいろな年代に聞いた健康についてです。幼少期は肉体的なことが関心の中心ですが、年をとるにつれて精神的なこと、そして社会的なことへと広がっていくというものです。健康やウェルビーイングを考える際に欠かせないのが、世界保健機関による健康の定義であり、「肉体的、精神的及び社会的に良好な状態」であるとされています。まさにその定義に出てくる順に、健康感が広がっていくのは興味深いものです。

<音楽とダンスも>

この度のシンポジウムは昨年に続き、第2弾として開催されました。新しい試みとして、オープニングでは本学健康科学部医療福祉学科の小坂哲也教授にが、娘さんの伴奏でフルートを演奏し、参加者に楽しんでいただきました。私は小坂教授の演奏を聞く機会も多いのですが、一般の聴衆の方はもちろん、本学の学生さんや教職員でも初めて聞いたという方もおられるでしょう。いろいろな学科の教員の話を聞く機会も多くないため、広島国際大学にはこんな素晴らしい先生もいると再認識されたのではないでしょうか。さらに、第一部と第二部の休憩時間には、本学健康スポーツ学部の教員と学生によるダンスも披露されました。途中、バスケットボールのドリブルパフォーマンスもありましたが、こちらも素晴らしいものでした。音楽やダンスを鑑賞することは、ストレス軽減の効果があるため、参加いただいた皆さんのしあわせ・ウェルビーイングにつながったことと思います。

<2038年の開学40周年に向けて動きはじめます>

シンポジウムの最後は、林行成健康科学部医療経営学科長が進行を務め、全講演者によるパネルディスカッションが行われました。時間の都合上、深い議論はできませんでしたが、本学及び地域の未来に向けて、上手くまとめて頂いたと思います。本学は、「ともにしあわせになる学び舎」という将来像を掲げて活動してきましたが、今年4月の開学25周年を機に、これまでの将来像にサブフレーズを加え、「ともにしあわせになる学び舎 〜ひとをつなぎ、くらしをつなぎ、未来へつなげる〜」として活動していくことにしました。一人一人のしあわせやウェルビーイング、そして地域のウェルビーイングに貢献する教育研究活動や社会連携活動を充実させていきます。今後ともご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。