広国Day

2016年10月04日

10月1日は広国Dayでした。広国Dayは、講演会等を通して広島国際大学の学生さん、教職員が議論したり、勉強したりしよう、ということで2014年度から、年2回を目処に開催しています。
今回の広国Dayでは、本学で推進している専門職連携教育の成果発表会を行いました。

<専門職連携教育 Step 3発表会>
午前中は、2,3年次生を中心に行った専門職連携教育Step 3 「IPE Camp」の成果発表を、10のグループが行ってくれました。
IPE Camp(http://www.hirokoku-u.ac.jp/profile/outline/education/ipe/lecture.html)では、複数の学科の学生さんがチームを組んで、2日間かけて本学の3キャンパスをまわりながら、チームの学生さんが、自分の所属学科での学びや使われている施設・機器などを紹介していきました。3日目には、10のグループに分かれて、専門職の連携の在り方について議論し、ポスターにまとめました。また、参加した学生さんの感想が、医療技術学科新聞に掲載されますので、是非読んで下さい。https://www.facebook.com/iryogijutsugakka/ 

本学では専門職連携教育Step 1として、1年次生が連携について考え、まとめるという演習を行っています。今回のStep 3の発表会でも、テーマ的には、似たようなテーマの発表もありましたが、専門分野を学修してきており、さらに直接他専門分野について聞いたり見たりしているので、発表内容に裏付けがあり、自信を持って発表できていたと思います。

【step3発表の様子】

<専門職連携教育 Step 4発表会>
午後からは、3,4次年生を中心に行った専門職連携教育Step 4の成果発表で、こちらも10チームの発表でした。授業時間外も、チームで集まって、本学のラーニングコモンズに設置してある電子黒板にスライドを映しながら発表にむけて準備をしている学生さん達もおられました。どのようにまとまったのか、楽しみにしていましたが、どのチームも期待以上と言ってもいい成果を見ることができました。
例えば「急性大動脈解離とそれに伴う合併症と後遺症」を事例としたチームは、議論の末、患者さんの社会復帰までのケアプランを考えることを目標と定め、検討内容を発表してくれました。
患者さん本人の他に、奥さんのニーズも含めて検討し、薬・食事やリハビリ、心理的サポートなど医療面だけでなく、住宅改修の費用負担や内容、合併症を含めた医療費の自己負担を最小にするにはどうすればいいのか、というような事まで、いろいろな面から考えてケアプランを示してくれました。非常に多くの健康・医療・福祉の専門職を育成している本学だからこそできると思います。

また、7つのチームにおいて、医療の知識には乏しい中、心理学部でコミュニケーションを学んでいる学生が主となって発表をしてくれました。コミュニケーションやプレゼンテーションを学んでいるだけあり、明瞭な発声でわかりやすく発表してくれました。
どのチームも発表後に、全員が感想や挨拶をしてくれましたが、「貴重な経験ができた」「楽しかった」「他職種への尊敬の念が高まった」「実力不足を痛感した」など、非常に前向きな感想が出てきました。

今年は、異なる学科の学生6人が2チームにわかれ、3日間にわたり広島市内・呉市内の病院の施設・カンファレンスを見学したりスタッフの方にインタビューしたりして、現場での連携について学びましたが、この2チームの発表もありました。このような取り組みは今回が初めてで、手探り状態での実施のため、学生さんも病院スタッフの方も戸惑われたと思いますが、学生さんには非常にいい経験になったことがわかりました。病院スタッフの皆様には、お世話になりました。

【step4発表の様子】

<広国Dayを終えるにあたって>
診療放射線学科の清水学科長が、「これらの演習では実際の患者さん、施設利用者は、その場にはおられないけども、患者さんやそのご家族など関係する方々まで含めて現場をイメージできるようになって欲しい。」と、学生さんを激励しました。また、医療技術学科の清水教授が、Step4での学生さん達の議論の進行の流れをまとめたり、病院への引率について話をされ、「特に重要なのはコミュニケーション」と強調しました。
心理学部森本教授は、「病院での勤務経験を通しても専門職連携教育は、必要だということはわかっている。どのような教育を行えばいいのか、という部分を試行錯誤している状態だが、学生さんの学修成果を見ていると、すこしずつわかってきたような気がする。」というコメントをしました。

今年度は、3月にもStep 3、4の演習を実施しますので、今回参加できなかった学生さんは、是非参加して欲しいと思います。