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2026年7月27日
2種以上の菌の培養方法及び検出方法(特許番号:第7896855号)
本発明は、マイクロチューブ中で2種類以上の嫌気性細菌を増殖させる方法、および、増殖した細菌を直接遺伝子増幅させる方法に関するものです。以下、研究内容の一部を報告します。
虫歯や歯周病の原因菌が歯科疾患だけでなく全身疾患に関係することが分かってきました。例えば、虫歯の原因菌であるミュータンス菌のうち、cnmたんぱく質を発現している菌が血液中に入ると、脳内微小出血や認知症に罹患するリスクが高まります。また、歯周病の原因菌の1つとされるジンジバリス菌のうち、 タイプIV型のFim Aたんぱく質を発現している菌が血液中に入ると、生活習慣病(非アルコール性脂肪肝炎)の発症リスクが高まります。
長嶺教授はこれまでの研究において、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の遺伝子検査に遺伝子増幅法であるLAMP法を用いることにより短期間に検査結果が得られる方法を見出し、特許を取得しています(特許第7274164号)。また、被験者から採取した唾液と顆粒状の固形培地(タブレット型培地)をマイクロチューブに入れ、増殖させたい細菌(好気性菌、嫌気性菌)の至適温度で静置(培養)するだけで細菌の増殖が可能となる技術を開発しました(特許第7641624号)。この方法の特徴は、培養した唾液を直接遺伝子増幅(LAMP法)するだけで細菌の有無を確認できることです。今回、さらなる改良を重ねた結果、培養条件の異なる細菌(ミュータンス菌およびジンジバリス菌)を一括で増殖させることに成功しました(特許第7896855号)。これにより、検査効率があがり、短時間に多くの細菌検査が可能になりました。全身疾患と関連する口腔内細菌の検査が簡単に行えるようになれば、早期の歯科治療を促すことで疾病の予防や健康の増進に貢献できると考えています。
本技術は、ヒトの口腔内細菌検査だけでなく、食品中の食中毒菌検査や鶏、牛、豚などの畜産動物の病原菌検査など様々なものにも応用可能な技術であり、広域的な活用が期待されます。

関連特許
特許第7274164号 ストレプトコッカスミュータンスの検出方法 長嶺憲太郎、他(2023)
特許第7446576号 核酸の分離方法及び増幅方法 長嶺憲太郎、他(2024)
特許第7641624号 細菌の培養方法及び検出方法 長嶺憲太郎(2025)
特許第7640978号 核酸の分離方法及び増幅方法 長嶺憲太郎、他(2025)