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- 4つの特徴
より広く、より深く
真の看護師、保健師を育てる教育
看護師、保健師の仕事は、幅広い見識と確かな技術を持ち、対象者に心から寄り添う姿勢が必要です。少人数制によるきめ細かい教育と、スタンダード科目やオプション科目やIPE(専門職連携教育)など価値観を深めていくグループワークを通して成長をサポートします。また、最新の設備が整った看護実習室など、高い技術を育む環境は万全です。保健師教育は、2011年のカリキュラム改正により、広島県内の看護系大学では選択制となりました(選択制:25名)。
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教員が支える。キャリアを高める
臨地実習
(領域別実習と統合看護学実習)臨地実習とは、看護専門職をめざしている学生が、実際に病院などの医療機関や保健施設へ行って、臨床での実践を学ぶ授業です。領域別(基礎・成人・老年・小児・母性・精神・在宅・公衆衛生看護学)実習では、学内で修得した知識と技術をもとに、医療の現場で活用しながら、さまざまな患者さんに寄り添い、看護を展開していきます。
また、4年次になると10の分野で構成される統合看護学実習があり、看護の実践力を高めるとともに、自分の看護観を養っていきます。観察力と判断力で根拠のあるケアを
学修した知識や技術を現場でうまく使えるようになるには、また別の学びの機会が必要です。看護学部では、1年、2年次に修得した知識を持って、3年次の後期に実際に医療の現場へ行き、様々なシチュエーションの中で判断力と実践力を養っていきます。
例えばケアを提供する際、学生は既に学修した知識を総動員して、道具の準備や自身のケアの動きを構築していきます。しかし、実際に患者さんに寄り添うと、教室での知識を自動的に当てはめるだけではうまくいかないことを体験します。教室と現場、あるいは昨日と今日の様々な違いや変化を、想定の範囲内と捉え、対応できる柔軟性を身につけていくための力、つまり患者さんを観察し判断し、自己の行動を調整する力を、学生との対話や共に行動することを通して伸ばしていきます。
成人看護学の急性期実習ではおもに手術前・手術後の成人を受け持ちます。多くの学生にとっては初めての周手術期患者ですし、手術後は毎日病状が変化するので、それについていくだけでも大変かもしれません。けれども、現場の指導者と共に細心の注意を払い、回復の道のりを患者さんと一緒に喜べるような実習ができるようサポートしています。
学生は患者さんの心の動き、特につらさや苦しさにとても敏感です。ただ、その敏感さを「なんとなく」ケアに結びつけてほしくはありません。しっかりと観察し判断し、根拠あるケアにつなげてほしいと願っています。その上で、「苦しみがとれるまで患者さんのそばにい続ける」という強い心を備えた時、現場力を身につけたと言えるのだと思います。10の分野から学生のニーズに合った学びを展開する統合看護学実習
4年次で行う統合看護学実習は、看護管理学、国際看護学、救急看護学、ターミナルケア、地域密着型看護師育成、ルーラルナーシング(へき地看護学)、地域包括ケアなど学生の興味に応じて10の分野から選択できます。どの分野を選択しようとも、4年間の看護学に関する知識・技術・態度を統合させ、看護職としての基本的資質や看護実践能力を高めることを目的とし、学生自身が主体的かつ能動的に自らの学びを深めていけるプログラムを組んでいます。
例えば、ターミナルケア分野では、実際に緩和ケア病棟に行き、「エンド・オブ・ライフケア」といった、人生の終末期を患者さんにどのように過ごしてもらうかという大切な課題に触れ、看護の姿勢について学びます。
地域密着型看護師育成分野では、地元の病院で働く看護師を育成するという考え方のもとに、多くの島しょ部を含む呉地域ならではの特性や多職種連携・地域連携を知ることで、地元ならではの医療や看護を考えます。
また、地域包括ケア分野は、主に保健師取得をめざす学生が選択します。保健師をめざす場合は、在宅の視点で地域に関連した内容を選ぶことが多く、事前に知識や情報収集などを行い、その上で現地の実習に出かけます。
さらに、国際看護学分野では関西地域に学びの拠点を移し、海外からの来訪者や居住者に対する看護ケアを見せていただき、看護の国際的な役割についても学んでいます。
以上のように、本学の統合看護学実習はいろいろなプログラムがそろっています。実習の現場は授業と違って、実際に自分がそこに立つ緊張感と主体性を養ってくれます。4年間最後の実習である統合看護学実習でつかんだことは、看護師、保健師になった後も、継続して学ぶことにつながると確信しています。