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学生とのつながりを重視した教育プログラムを整えています。
医療人として必要な基礎や「チーム医療」のあり方を、学部・学科・専攻の枠を超えて学ぶ専門職連携教育(IPE)をはじめ、保護者とも連携を強化。
最終目標である国家試験合格まできめ細かく対応しています。
また、どこでも自由に学修ができるe-ラーニングを導入。学生と教員との信頼関係を土台に、充実した教育環境を整えています。
支える教育体制
1チーム医療を担う薬学教育を行います。
医療に関わるすべての医療スタッフが、それぞれの専門性を発揮して患者さんと向き合う「チーム医療」。医療の高度化・複雑化が加速する中で、医療の質を高め、 患者さんにとってより満足度の高い医療を提供するため、その必要性が高まっています。
本学では、学部・学科・専攻の枠を超えてともに学ぶ、専門職連携教育(IPE)を行っています。これは、チーム医療への理解や、医療人としての意識づけを図ることを目的とする科目です。それと並行して薬学部では、1年次に専門職連携基礎演習Ⅰ・Ⅱで、健康・医療・福祉の職種についてと、チーム医療における薬剤師の基礎知識を学修。ディスカッション形式で学ぶため、コミュニケーション能力も身につきます。
さらに、3年次と5年次の専門職連携総合演習Ⅰ・Ⅱでは、他職種との連携を視野に入れた、より実践的な学びを展開しています。
2主人公である学生のために、教員が保護者のみなさまと連携します。
一人ひとりの学生の大学生活をより実りあるものとするために、「HIU保護者ミーティング」を実施しています。毎年春に東広島・呉・広島の3キャンパス会場のほか、全国10の地方会場で保護者のみなさまのお一人おひとりとお会いし、修学の不安や悩みなどをお聞きし、解決を図っています。
薬学部では、1~3年次までは、担任教員が学生をサポートします。入学後は、まず保護者の方と連絡先を交換。すぐに連絡が取れる体制づくりをします。
さらに、成績や出席状況など、各教科の担当教員から連絡があれば担任教員が保護者へ随時確認を入れ、一人ひとりの学生にきめ細かく対応しています。
4年次以上になると、担任教員から研究室の指導教員へとバトンタッチ。例えば6年次の国家試験の模擬試験では、指導教員が結果にコメントをつけて保護者に送付するなど、しっかりとサポート。成績のみならず学生の精神的ケアも含め、保護者のみなさまと情報交換することで充実した学生生活を支援していきます。
3e-ラーニングも導入。さらに、学びやすい環境へ。
広島国際大学では、平成27年度に全学の1年次生全員を対象に、試験的にe-ラーニングを導入しています。数学の基礎科目については、全学全学科で取り組んでおり、各担当教員が進捗状況を管理しています。
さらに、薬学部では、独自の取り組みとして、リメディアル教育(基礎学力の補完)にe-ラーニングを導入。入学後、学力確認試験を実施し、1年次前期に高校の学習内容の化学、生物、物理、数学の補完教育を実施していますが、授業と併せてe-ラーニングを導入することで、より高い学修効果が期待できます。
また、「有機化学」の授業でもe-ラーニングを導入しています。有機化学は、暗記よりも考える力が必要。授業の解説を自宅のパソコンやスマホでいつでも繰り返し視聴することで、理解が深まり、学修効率が上がります。
いつでもどこでも勉強したいときに学べる環境が、学生の学力向上に役立っています。
6年間のカリキュラム構成
薬に関する専門的知識の修得はもちろん、実践的な学びにより現場で活きるスキルを伸ばします。
※本学薬学部のカリキュラムは、薬学教育モデル・コアカリキュラムを基本に、本学独自の特色を加味し、カリキュラムを編成しています。
(薬学教育モデル・コアカリキュラム)
6年制の薬学教育プログラムを実施する学部又は学科では、学生に大学卒業時に薬剤師としてふさわしい基本的な資質や能力が身に付く教育が行われることが求められます。
一方、科学技術の進歩は著しく、医療に貢献する薬剤師の職責に求められる薬学の知識や技能は増え、専門分化されると同時に高度化しており、限られた大学教育の中で、これらの膨大な知識や技能等を網羅して修得する必要があります。また、将来どのような分野に進んだ場合にも共通に必要となる薬剤師の基本的な資質と能力を修得し、その上で、生涯にわたって常に研鑽し、社会に貢献することが求められます。
薬学教育モデル・コアカリキュラムは、このような状況を踏まえ、6年制学部・学科としての教育内容を精選し、卒業時までに学生が身に付けておくべき必須の能力(知識・技能・態度)の到達目標を分かりやすく提示したものです。
薬学教育モデル・コアカリキュラムの詳しい内容については、文部科学省の「薬学教育」ページを参照してください。
薬学教育モデル・コアカリキュラム-平成25年度改訂版-(基本理念と利用上の留意点について~D 衛生薬学(PDF:1344KB)
薬学教育モデル・コアカリキュラム-平成25年度改訂版-(E 医療薬学~G 薬学研究)(PDF:1080KB)
薬学教育モデル・コアカリキュラム-平成25年度改訂版-(薬学準備教育ガイドライン(例示)~委員会名簿等) (PDF:943KB)
薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂の概要 (PDF:112KB)
1年次
(基礎)
2・3年次
(専門・応用)
4・5年次
(応用・実践)
6年次
(国家試験)
1年次(基礎)基礎を固める
薬学の基礎を理解するとともに、「早期体験学修」で医療現場を体験。
薬学の基礎知識を理解し、専門科目も段階的に学修。ベースとなる数学、物理学、化学といった理系科目は高校の復習からスタートします。
カリキュラム
共通教育科目
(1年次)
- 国際社会の理解Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
人間と思想・文化Ⅰ・Ⅱ
人間と現代社会Ⅰ・Ⅱ
人間と科学・技術Ⅰ・Ⅱ
哲学
文学
倫理学 -
心理学
芸術学
文化人類学
法学
社会学
歴史学
政治学
教育学 -
■基礎数学Ⅰ・Ⅱ
■基礎物理学
■基礎化学
■基礎生物学
■情報処理Ⅰa・Ⅰb
情報倫理
■英語Ⅰa・Ⅰb・Ⅱa・Ⅱb -
■スポーツⅠ
スポーツⅡ・Ⅲ
■基礎ゼミナール
専門科目
(1年次)
- ■チュートリアル
■薬学へのいざない
■薬学概論 - ■専門職連携基礎演習Ⅰ
■専門職連携基礎演習Ⅱ
■物理化学Ⅰ - ■分析化学Ⅰ
■有機化学Ⅰ
■ヒトの成り立ち - ■生化学Ⅰ
■医療コミュニケーション
■早期臨床体験
※■は必修科目 ※カリキュラムは予定であり、変更になる可能性があります。
授業科目紹介
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専門職連携基礎演習
将来チーム医療の一員として協働する能力を養う科目です。医療・福祉・介護職についての理解を深め、各専門職と連携を取るために必要な基礎知識を修得します。
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早期臨床体験
言葉遣いやマナーなどの接遇研修を経て、1年次の早い段階で医療の現場を体験します。薬剤師の現場での役割を理解し、学修に対するモチベーションを高めます。
2・3年次(専門・応用)専門性を深める
薬の特性や体内に入った薬の働き方について理解を深める。
2年次には医薬品と身体についての知識を修得。3年次には医薬品の体内での動態、薬効、毒性について学び、食品や環境などについての理解も深めます。
カリキュラム
共通教育科目
(2年次)
- ■英語Ⅲa・Ⅲb
- 英語Ⅳ
- Global Communication
専門科目
(2年次)
- ■医療倫理・医学概論
■物理化学Ⅱ
■物理化学Ⅲ
■分析化学Ⅱ
■機器分析学
■有機化学Ⅱ - ■有機化学Ⅲ
■生薬学
■細胞生物学
■生体の機能調節
■微生物
■生化学Ⅱ - ■遺伝子
■栄養と食品
■生活環境と健康
■病態と薬理総論
■薬の生体内運命
■医療統計学 - ■物理化学・分析化学実習
■有機化学・生薬学実習
■生物学実習
■衛生薬学実習
専門科目
(3年次)
- ■薬学と社会・薬事関係法規
■臨床分析学
■有機化学Ⅳ
■医薬品化学
■生体防御Ⅰ
■生体防御Ⅱ
■食品衛生学 - ■社会集団と健康
■環境因子の生体影響
■化学物質の生体影響
■病態と薬理Ⅰ
■病態と薬理Ⅱ
■病態と薬理Ⅲ
■病態と薬理Ⅳ - ■病態と薬理Ⅶ
■薬物動態解析学
■製剤の性質
■医薬品情報
■物理化学・分析化学演習
■有機化学・生薬学演習
■生物学演習 - ■薬剤学演習
■薬理学実習
■薬剤学実習
■薬学英語Ⅰ
薬学英語Ⅱ
専門職連携総合演習Ⅰ・Ⅱ
※■は必修科目 ※カリキュラムは予定であり、変更になる可能性があります。
授業科目紹介
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生物学実習(2年次)
生体物質の基礎となるタンパク質や核酸などの取り扱い方、また、医薬品開発に必要となる遺伝子操作のための知識や技能を身につける実験をおこないます。
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病態と薬理Ⅳ(3年次)
内分泌系、代謝系、消化器系および免疫系に作用する薬、悪性腫瘍の治療薬に関する基本的知識を修得し、疾病に対する薬の治療効果を説明できる力を身につけます。
4・5年次(応用・実践)実践力を高める
実務事前実習を経て、病院、薬局での学外実務実習へ。
4年次は「実務事前実習」で実践的技能を修得。4年次後期(2月[予定])から、病院、薬局で各11週の「学外実務実習」が始まります。また、4年次後期から5年次には、研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。
カリキュラム
専門科目
(4年次)
- ■薬学と社会・コミュニティーファーマシー論
■病態と薬理Ⅴ
■病態と薬理VI
■製剤設計・DDS
■患者情報 - ■臨床薬学
■基礎薬学演習
■卒業研究Ⅰ
■実務事前実習
共通教育科目
(5年次)
- 検定英語
専門科目
(5年次)
- ■治療解析
■卒業研究Ⅱ - ■学外実務実習
※■は必修科目 ※カリキュラムは予定であり、変更になる可能性があります。
授業科目紹介
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実務事前実習(4年次)
4年次後期からの学外実務実習の前に、医療現場を模した医療薬学実習センターで、調剤・製剤、服薬指導など薬剤師の職務に必要な基本的知識と技能や態度を修得します。
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学外実務実習(4~5年次)
これまで学んだ基本的知識や技能、態度を実際の病院と薬局で実践。長期実務実習を通して薬剤師の業務と責任を理解し、チーム医療や地域医療に参画できる力を修得します。
6年次(国家試験)国家試験に備える
国家試験合格へ向けてラストスパート。
卒業論文を提出、発表。その後は、本学独自の国家試験対策プログラムに参加し、教員の万全なサポートのもと、国家試験の対策に集中します。
カリキュラム
専門科目
(6年次)
- ■応用薬学演習
■総合薬学演習
■卒業研究Ⅲ
総合医薬科学
医薬品の開発と生産
臨床薬学における専門薬剤師の役割 - EBMの実践
在宅医療・介護・フィジカルアセスメント
地域保健・公衆衛生・栄養管理・保健行政
医薬品流通と医療に関する経済学
応用薬物治療学
※■は必修科目 ※カリキュラムは予定であり、変更になる可能性があります。
授業科目紹介
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卒業研究
4年次の「卒業研究Ⅰ」で選択した研究課題について、さらに研究や関連資料などの調査を進め、発表会と卒業論文で公表しプレゼンテーション能力と論文作成能力を磨きます。
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総合薬学演習
医療薬学や社会薬学(法規・制度・倫理)の分野を中心に基礎薬学演習で学修した内容を再確認するとともに、学外実務実習内容とも関連付けて実践的な応用力も養います。
施設紹介
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医療薬学研究センター
調剤システムや無菌室、服薬指導室および薬局カウンターを備えた模擬薬局を設置。実際の病院と同じ機能を持つ環境です。学外での実務実習に向けて、薬剤師として、早い段階から実践を意識した教育をおこなっています。
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人体シミュレーター
臨床実践能力の向上を目的に、人体シミュレーターを導入。リアリティのある人体モデルを使って、視診・聴診・測定を体験学修します。これまでは医学部で実施していましたが、今後は医師と同じように、薬剤師も患者さんの病状を判断する機会が増えてくることを想定して、導入しました。
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共同利用機器室
薬品などの分析や解析に必要不可欠な高性能機器を整備しています。実際に操作して、専門技能を修得。実習では内容に応じて、指導教員がマンツーマンで指導します。
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SGD(スモールグループディスカッション)室
少人数でのディスカッション、模擬カンファレンスを行うSGD室。一人ひとりの能力に合わせた個別指導で、実践力を養うことができます。
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NMR室
高性能な核磁気共鳴装置が設置されています。医薬品や農薬といった有機化合物などの、原子のつながり方や立体的な構造を調べるときに使用する装置です。
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実験室
8つの領域で構成される研究分野。それぞれの研究や実験を進められるよう、専門の装置を完備した18の実験室を設けています。5・6年次の卒業研究でも使用します。