教育×人 -リレー・エッセイ-

学問の面白さを伝えたい

講師 阿部 和希
博士(生物産業学)、薬剤師
専門分野:製剤学、食品化学

「好きこそものの上手なれ」

興味を持ったことは時間を忘れて熱中できます。私は大学生の時に製剤学という分野の講義を受け、強く興味を持ったことを今でも覚えています。その結果、講義内容を理解するだけではなく、教科書には書かれていない内容も自ら調べるようになりました。大学の卒業後は製剤学に関わる仕事をしましたが、苦もなく新たな知識を取り入れることができました。反対に残念ながら面白さを理解することができなかった学問は、勉強もすぐに飽きてしまいます。テスト前には何とか詰め込みましたが、テストが終わるとすっかり忘れてしまっていました。

大学生活は6年間です。授業を受ける時間は、1科目あたり、せいぜい数十時間です。しかし、卒業後は薬剤師として40年近く薬学に関わることになります。仕事のためとはいえ、興味もないことは学ぶ意欲も低く、上達も期待できません。学生の皆さんには薬学に対して好きになり、楽しんで勉強してもらいたいと思います。そのために、授業では知識の習得はもちろんですが、学問に興味を持てるような工夫をしたいと考えています。学問の魅力を伝えることが教員の務めであると考えています。

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