目標とする仕事

Career

薬剤師が役立つフィールドは拡大しています。

病院などの医療機関や製薬メーカー、調剤薬局、ドラッグストア、化粧品・食品メーカーなど、薬剤師が活躍するフィールドは多岐にわたります。
今後、高度化する医療分野の一翼を担うメディカルスタッフとして、薬剤師が果たす役割はますます拡大。薬に関する深い知識をもとに、薬局や医療機関での調剤や入院患者への服薬指導はもちろん、薬の専門家としてチーム医療に参加し、処方のアドバイスをすることも。
また、国の施策により在宅医療推進の動きがある今、薬剤師の役割はさらに広がっています。


活躍する卒業生

※2022年7月に取材しました。職場等の情報はその時点のものです。

平本 多希惠さん

保険薬局薬剤師

人との繋がりが築きづらい今だからこそ、
直接出逢えたことを大切にしています。

オール薬局 阿賀店 勤務

平本 多希惠さん

2013年卒業

〇現在、担当されているお仕事内容は?

病院で処方箋を受け取った患者さんが薬局に来られたら、調剤や服薬指導を行います。調剤薬局は通院患者さんに薬をお渡しすることが殆どですが、高齢者が少人数で生活をしているグループホームへ出向く時もあります。グループホームとは、専門スタッフの支援を受けながら、買い物や洗濯などを、自立した生活を目指しながら共同生活をしている場所です。高齢になるにつれ、薬を服用する方も多いため、必要に応じて薬剤師が薬の管理を行なっています。
これらの他に薬の発注・納品・在庫管理なども行なっています。
そのほかに、睡眠や運動・栄養などで不安を抱える患者さんには、健康測定の実施や管理栄養士の紹介なども行っています。

〇今の仕事に欠かせない力、実際の現場に就いて分かった必要な力は何ですか?

薬についての知識は必要です。
学生時代は勉強が苦手で、教科書に書いてあることを理解して覚えるだけで頭がパンクしていました。しかし医療現場では教科書で学習してきた薬だけでなく、毎年新しい薬も登場します。でも、それを丁寧に解説してくれる先生はもう居ません。自分で情報を集めて、自分で理解し続けていく継続力は必要だと思います。
調剤薬局に勤める私にとって、薬はあくまで患者さんと繋がるツールに過ぎません。もちろん薬ありきの薬剤師ですが、その薬を通して、どれだけその人の不安や悲しみに寄り添えるかを大切にしています。薬を飲んでいる人は、何かしら悩みを抱えています。助けて欲しいと声をあげる方もいれば、こちらから声を掛けると、ぽつりぽつりと話をしてくださる方もいます。そこで薬剤師が手助けできることはないか、他職種に相談することで解決できることはないかを考えます。ご自宅までお薬を届けたり、無菌調剤をしたり、他職種と連携をとったり…時間や手間がかかる事もあります。それでも、この薬の先に『ひと』がいることを、いつまでも心に刻んでおきたいと思っています。

〇勤務されている中で、今、身に付けたいと思われる力は何ですか?

語学力です。
最近では翻訳アプリなどを活用して会話することもできますが、可能であれば直接コミュニケーションをとりながら話をしたいです。
特に小児科が近いため、体調不良のお子さんが来局されます。子どもを心配する親の気持ちに、国は関係ありません。言葉が思うように通じない場所だからこそ、不安は沢山あると思います。少しでも手助けできることがあればと思っています。

〇高校生の時に頑張っておいてよかった(頑張っておいた方がいい)と思われることはありますか?

高校時代、私は理系クラスでしたが、生物は履修していませんでした。また、物理や化学は散々な点数だったので、勉強をしていて損はありません(笑)
ただ大学入学後、高校の内容の補習授業があり、そこで学力の底上げにはなったと思います。
勉強以外だと、目一杯友達と遊んでください。共通の趣味で盛り上がったり、夢を語ったり、進路に悩んだり、笑ったり喧嘩したり…。たった一人でも、等身大の自分を知ってくれている人の存在は大きいです。
高校卒業後、みんなそれぞれの道へ進みます。自分とは違う世界を見て、体感して、多くの友達が、6年制大学の私達より先に社会人になります。良くも悪くも、薬学部という場所は、薬から派生する世界が広がっています。しかし、薬局を訪れる患者さんは、色んな立場・職業・年齢の方がいらっしゃいます。全てを理解できなくても、「みんな色々悩んでるんだな」と、人と接して初めて分かる事があります。そして自分も悩んだ時、肩書きや立場に関係なく怒ってくれたり、駄目な自分を理解してくれる友達は、とてもありがたい存在だと実感しています。
人との繋がりを築きづらい世の中ですが、だからこそ、SNSではなく直接出逢えた仲間こそ特別で貴重な存在だと思います。どうか、今の高校生活を自分らしく堪能してください!

土屋 光太郎さん

病院薬剤師

日々、勉強。
大学での学びが今の仕事にも活かされています。

産業医科大学病院 薬剤部 勤務

土屋 光太郎さん

2020年卒業

〇現在、担当されているお仕事内容は?

現在、現在病院勤務1年目ですが、調剤室及び注射室において、内服薬、外用薬、注射薬が含まれる処方箋の調剤が中心です。調剤を行うにあたり、病院では医師を含む多職種のカルテを見ることができるので、薬に関して疑問に思ったことはカルテをみて確認しています。
処方箋には、多種多様な病気に対する薬が記載されていますが、抗がん剤については特に注意すべき点が多く、患者さんの検査値に問題がないことや、投薬・休薬期間が適切であるかを十分に確認した上で調剤しています。また、調剤した薬を問題なく使ってもらうために、入院患者さんや外来患者さんに対して服薬指導を行ったり、医薬品の発注や期限のチェックといった医薬品管理も担当しています。

〇今の仕事に欠かせない力、実際の現場に就いて分かった必要な力は何ですか?

医薬品や病気に関する知識が欠かせません。また、午前中に沢山の処方箋を調剤し、午後に患者さんの病室を回って服薬指導をするといった場合など、日々の業務を遂行する上で体力も重要だと感じています。さらに、患者さんへの服薬指導や他職種との医薬品関連の情報交換など、様々な方々と様々な目的で話をするので、高度なコミュニケーションスキルが必要であると日々感じています。

〇勤務されている中で、今、身に付けたいと思われる力は何ですか?

最も高めていきたいのは、やはり医薬品や病気に関する知識です。病院では、様々な背景をもち、様々な病気を抱える患者さんがおられます。そういった患者さんに満足してもらえるようなサービスを提供していくには、基本的な知識に加えて、詳細かつ広範囲な知識が必要です。先輩方に追いつき、一刻も早く一人前の薬剤師になれるように、毎日勉強中です。

〇大学生活の中で身につけたことが、どのような場面で活かされていますか?

4年次に行われる学内での「実務事前実習」では、調剤全般の基本的なスキルを身につけることが出来ました。また模擬患者の方々に対して、臨床現場に近い環境で服薬指導の訓練が出来たことが良かったと感じています。大学内の施設はいつでも利用でき、学び直しが出来たことも大変助かりました。

〇高校生の時に頑張っておいてよかった(頑張っておいた方がいい)と思われることはありますか?

高校生の時は理系科目、特に化学と生物は勉強しておいた方が良いと思います。
自分自身、勉強が得意な方ではなかったですが、大学に入学して先生方が個別に指導してくださり克服することができました。

水野 泰斗さん

医薬品製造業

大学生活での様々な人との「関わり」が
今の自分の糧になっています。

大塚製薬株式会社 勤務

水野 泰斗さん

2019年卒業

〇現在、担当されているお仕事内容は?

医薬品事業部で医薬情報担当者(MR)を担当しています。
※医薬情報担当者(MR)とは、医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報を医師や薬剤師等の医療従事者に提供すると共に、医薬品の副作用情報を収集する職業です。

〇今の仕事に欠かせない力、実際の現場に就いて分かった必要な力は何ですか?

医療施設の状況に応じて、臨機応変に対応する力や医師等の治療ニーズを聞き取り、ニーズに沿った治療提案・情報提供ができる力が必要と感じています。

〇勤務されている中で、今、身に付けたいと思われる力は何ですか?

限られた時間の中での業務を効率的に行う力です。
コロナ禍となり、これまでのように医療施設への直接訪問が出来なくなりましたが、インターネットを利用したWeb面談を導入しることにより訪問時間が短縮され、より効果的に医薬品情報を届けることが出来るようになりました。患者様への最適な治療が行われる一助になれるよう、限られた時間の中で日々奮闘しています。

〇大学生活の中で身につけたことが、どのような場面で活かされていますか?

大学生活では、配属された研究室、サークルやアルバイト先などで、高校生の時よりも縦と横の繋がりが幅広いものとなります。これは、社会人になっても変わりません。先輩や上司や後輩、医療施設の医師や薬剤師・看護師など様々な人と関わります。大学時代に様々な性格・才能・個性を持った方々と関わった経験は、今の仕事でも生かされています。
また、現在MRとして働くにあたって、薬剤師免許を取得し、医薬品について基礎知識を持っていることも大きな強みとなっています。これは、広島国際大学の充実した設備や先生方の手厚いサポートのおかげであると強く感じています。

〇高校生の時に頑張っておいてよかった(頑張っておいた方がいい)と思われることはありますか?

将来について、一度真剣に考えてみることです。「とりあえず大学に行けばいい」と安易に決めてしまうのではなく、「自分は将来どうなりたいか」を考えてみてください。
もちろん、「大学に行ってから将来やりたいことを考える」という結論でも構いません。ただ、「あの時こうしていれば・・・」と後悔することのないように高校生の「今」だから考えて・悩んで進路を決めて頂きたいと思います。

秦 良輝さん

医薬品卸会社

最新の情報を常に取り入れ、
患者さんと向き合っています。

(株)エバルス 浜田・益田支店 益田営業所 勤務

秦 良輝さん

2019年卒業

〇現在、担当されているお仕事内容は?

支店を管理する薬剤師として、法律に基づき、医薬品などの安全性が保たれているか管理する薬事管理・薬局や病院からの問い合わせ対応・MS(営業)さんのサポートなどを行っています。

〇今の仕事に欠かせない力、実際の現場に就いて分かった必要な力は何ですか?

医薬品卸には薬局や病院から医薬品に関する様々な問い合わせが寄せられます。中には薬の情報だけではなく、診療報酬(保険医療機関等が行う診療行為やサービスに対する評価として公的医療保険から支払われ報酬)や薬機法(医薬品などの安全性が保たれているかどうかに関係する法律)など保険・法律に関するものもあります。そういった問い合わせに対して、正しい情報を迅速かつ適切に入手・伝達できる能力が医薬品卸の薬剤師に必要な能力だと思います。

〇勤務されている中で、今、身に付けたいと思われる力は何ですか?

「焦らない」力です。医薬品卸の薬剤師は支店を管理する立場にあり間違いがあってはなりません。万が一私が焦って情報を取り違え、誤った情報を周囲に伝達してしまった場合、それは支店引いては会社の損失に繋がります。迅速な情報提供が求められる場でも決して焦らず対応できる薬剤師になりたいと思っています。

〇大学生活の中で身につけたことが、どのような場面で活かされていますか?

薬学部で学んでいると自ずと文献や薬の情報を調べる機会があるかと思いますが、医薬品卸では、情報の検索や調査が大きく仕事に関ってきます。多くの情報源の中から文献調査や情報取集に慣れていることは、医薬品卸の会社に勤める上で大きく仕事に活かされていると思います。

〇高校生の時に頑張っておいてよかった(頑張っておいた方がいい)と思われることはありますか?

新聞や雑誌、テレビ等から発信される健康情報に興味を持っておくとよいと思います。これらの情報は患者さんの医療知識の入り口となっていることも少なくなく、薬局からの問い合わせの中にも「患者さんから雑誌の健康情報について相談されたが本当のところどうなの?」といったものもあります。日常にあふれている雑誌やTVの健康情報の正誤に意識を向けてみると色々と発見できて面白いかもしれません。

大学院薬学研究科を設け、より専門性の高い薬剤師研究者を養成します。

薬をより多角的に捉えることができる高度な能力を備えた薬剤師研究者を養成。「医療薬学基盤研究分野」「医学薬学支援研究分野」「医療薬学研究分野」の3つの学修コースを設け、多様な進路に対応しています。
専門薬剤師資格取得をめざす学生のために、本専攻教員と医療機関の薬剤師や医師と連携して対応する受験資格支援プログラムも整備しています。

大学院サイトはこちら


進路データ

国家試験合格率

  • 2020年度 本学合格率(新卒)

    (全国平均68.7%)

    71.0%

    (62名中44名)

  • 薬学部開設からの累計合格率

    92.2%

    1,470名/1,595名
    ※2021年6月1日調べ

就職実績

就職データ

ページのトップへ戻る