薬学の世界

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薬の作り方 有機合成化学研究室

Scientific Reports 掲載決定 ー新規糖尿病治療薬の開発研究ー

2020年3月

静岡県立大学(鈴木隆、高橋忠伸、南 彰、紅林佑希)と広島国際大学薬学部(池田潔、大坪忠宗)の共同研究の成果が、Scientific Reportsに掲載決定されました。

本研究の主な研究成果は次の通りです。

1)本学が開発した糖鎖分解酵素シアリダーゼの働きを検出できる高感度イメージングプローブ(HB3-Neu5Ac)を用いてマウスの膵臓を染色することによりインスリン分泌に関わる膵臓のランゲルハンス島を可視化することに成功しました。

2)本学が合成したシアリダーゼ阻害剤 (DANA) を用いてマウスのインスリン分泌に与える影響を調べた結果、ブドウ糖の刺激によるインスリン放出がDANAによって促進されることを見出しました。興味深いことに低血糖の条件ではDANAによってインスリン放出が促進されず、DANAが血糖値に依存してインスリン分泌を促進することを明らかにしました。

従来のインスリン分泌を促進させる糖尿病治療薬は、低血糖の副作用を引き起こすことがあります。我々の研究結果は、DANAが従来とは異なる作用機序をもった安全な糖尿病治療薬として利用できる可能性を示唆しています。

フルオラス科学研究会第12回シンポジウム

2019年10月25日

フルオラス科学研究会第12回シンポジウム(名古屋)が、2019年10月18日(金)名城大学天白キャンパスタワー75で開催されました。

フルオラス科学研究会は、フルオラス科学および技術の発展に寄与する情報交換ならびに人的交流を目的とし、 前身のフルオラス研究会の活動を受け、さらなる発展を目的として2008年に 設立されました。以後、会員相互の情報交流とフルオラス科学への貢献をめざして 活動をしています。

シンポジウムでは、池田教授(依頼口頭発表)「フッ化炭素側鎖を持つ蛍光色素を含むシアリダーゼプローブの合成」、寺岡助教(ポスター発表)「含フッ素デングウイルス感染阻害剤の合成研究 (III)」という演題でそれぞれ研究発表を行いました。

当日、大学、企業からフッ素化合物の合成、反応、生物活性、物性などを研究する技術者、研究者が多数出席して活発な討論が行われました。

次回は、お茶の水女子大学で開催される予定です。

ACS Chemical & Biologyに掲載

2019年9月11日

本学(池田教授、大坪准教授)と静岡県立大学薬学部(鈴木教授、高橋准教授、南講師、紅林助教)との共同研究が、ACS Chemical & Biology, 2019, 14, 6, 1195-1204に掲載されました。本論文はシアリダーゼ酵素の活性を高精度にイメージングできる試薬の開発について報告したものです。シアリダーゼは神経機能や癌、ウイルス感染など多くの生理現象に関与することが知られています。本研究は、インフルエンザウイルスのみならず、大腸がんをはじめとした癌細胞、さらに海馬など脳神経、生体の機能解明に大いに寄与することが期待されています。

本学が開発した試薬は、出願特許「新規化合物及び該化合物を含む蛍光組成物」として「特許第6493964」を取得し、MTAにより富士フィルム和光純薬株式会社から発売される予定です。

 

学会発表

2019年3月30日

日本薬学会第139年会(千葉)3月20−23日で、有機合成化学教室5年生の3名の学生が、卒業研究の成果をポスター発表しました。当日、全国の薬学系大学の教員や学生と活発に質疑応答を行い、自信をつけて一段と成長したようです。そのあと、共同研究先の静岡県立大学薬学部生化学教室の皆さんと恒例の懇親会を行い、交流を深めました。薬学の世界は広いぜよ!です。

日本薬学会第138年会(金沢)で発表

2018年3月30日

日本薬学会第138年会(仙台)3月25−28日で、有機合成化学教室5年生の3名の学生さんが、卒業研究の成果をポスター発表しました。当日、全国の薬学系大学の教員や学生と活発に質疑応答を行い、自信をつけて一段と成長したようです。そのあと、共同研究先の静岡県立大学薬学部生化学教室の皆さんと恒例の懇親会を行い、交流を深めました。薬学の世界は広いぜよ!です。

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大会トピックス賞受賞

2017年4月19日

日本農芸化学会2017年度大会(2017年3月17−20日)で、有機合成化学教室の池田潔教授、大坪忠宗准教授らによる研究チーム(広島国際大学、福島高専、JRA他)の口頭発表が大会トピックス賞に選ばれました。大会トピックス賞は、毎年約2,500題ある一般演題の中から約30が選ばれます。

ウマインフルエンザウイルス (EIV) は伝染性が強く、競走馬産業の大きな脅威となっており、競走馬のEIVの早期診断法の確立が強く望まれています。今回、研究チームは、従来のEIV診断法の精度・感度を向上させるためのEIVの濃縮技術を開発することができました。競馬産業、そして国策としての2020年の東京オリンピックの馬術競技の成功に貢献できることを期待しています。

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日本薬学会第137年会(仙台)で発表

2017年3月29日

日本薬学会第137年会(仙台)3月24−27日で、有機合成化学教室5年生の福間彩加さんと三桝ゆかさんが、卒業研究の成果をポスター発表しました。当日、全国の薬学系大学の教員や学生と活発に質疑応答を行い、自信をつけて一段と成長したようです。薬学の世界は広いぜよ!です。

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2016年度研究業績(研究論文、総説、特許、外部資金)

2017年2月4日

1.Role of sialidase in long-term potentiation at mossy fiber-CA3 synapses and hippocampus-dependent spatial memory
Akira Minami, Masakazu Saito, Shou Mamada, Daisuke Ieno, Tomoya Hikita, Tadanobu Takahashi, Tadamune Otsubo, Kiyoshi Ikeda and Takashi Suzuki, PLoS One 11(10): e0165257 (2016). Doi: 10.1371/journal.prone.0165257

2.Substrate specificity of equine and human influenza A virus sialidase to molecular species of sialic acid

Tadanobu Takahashi, Saori Unuma, Sawako Kawagishi, Yuuki Kurebayashi, Maiko Takano, Hiroki Yoshino, Akira Minami, Takashi Yamanaka, Tadamune Otsubo, Kiyoshi Ikeda, Takashi Suzuki, Biol. Pharm. Bull. 39, 1728-1733 (2016). doi:10.1248/bpb.b16-00345

3.High-efficiency capture of drug resistant-influenza virus by live imaging of sialidase activity
Yuuki Kurebayashi*, Tadanobu Takahashi*, Chihiro Tamoto, Keiji Sahara, Tadamune Otsubo, Tatsuya Yokozawa, Nona Shibahara, Hirohisa Wada, Akira Minami, Kiyoshi Ikeda, Takashi Suzuki, PLoS One 11(5): e0156400 (2016). Doi:10.1371/journal.pone.0156400

4.Plasmin inhibitors with hydrophobic amino acid-based linker between hydantoin moiety and benzimidazole scaffold enhance inhibitory activity, Naoki Teno, Keigo Gohda, Yukiko Yamashita, Tadamune Otsubo, Masafumi Yamaguchi, Keiko Wanaka, Yuko Tsuda, Bioorg. Med. Chem. Lett. 2016, 26, 2259-2261.

5. シアリダーゼを利用したウイルス感染細胞の蛍光イメージング

高橋忠伸、紅林佑希、大坪忠宗、池田 潔、南 彰、鈴木 隆

公益社団法人 日本分析化学会「分析化学」総説論文、in press

6. 蛍光組織染色が可能なシアリダーゼ蛍光プローブ

大坪 忠宗、池田 潔、南 彰、高橋 忠伸、鈴木 隆

和光純薬時報 Vol.84 No.2 (2016年4月発行), 5-7 (2016)

7. シアリダーゼ蛍光イメージング試薬の開発

大坪 忠宗、池田 潔、紅林 佑希、南 彰、高橋 忠伸、鈴木 隆

BIO INDUSTRY, Vol.33 (11), 70-79 (2016).

8. 【出願番号】特願2016-141652(公開日:2016.8.8)

【発明の名称】新規化合物及び該化合物を含む蛍光組成物

【出願日】2015年2月2日

【発明者】鈴木隆、高橋忠伸、南彰、池田潔、大坪忠宗

9.【国際公開番号】WO2014/042087(再公表日:2016.8.18)

【国際特許番号】PCT/JP2013/74052(特願2014-535526)

【発明の名称】水溶性フォトクロミック分子

【発明者】常盤 広明、入江 正浩、池田 潔、大坪 忠宗

10. H26-28年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 大坪忠宗

「蛍光性顔料色素を用いた局所染色可能な分子プローブの開発と応用に関する研究」

11. H27-29年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 池田潔

「ハイリスク群患者のヒト病原パラインフルエンザウイルスの診断法と治療薬の開発研究」

[外部資金(文部科学省研究費)]

[外部資金(文部科学省研究費)] H19-29年度

1) H19,20年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 池田潔

「変異を克服したパラインフルエンザ治療薬の開発研究」

2) H21-23年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 池田潔

「ハイリスク患者の複合感染予防のためのパラインフルエンザ治療薬の開発研究」

3) H24-26年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 池田潔

「多重感染予防のための分子設計に基づくパラインフルエンザウイルス治療薬の合成研究」

4) H26-28年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 大坪忠宗

「蛍光性顔料色素を用いた局所染色可能な分子プローブの開発と応用に関する研究」

5) H27-29年度文部科学省研究費・基盤研究 (C) 研究代表者 池田潔

「ハイリスク群患者のヒト病原パラインフルエンザウイルスの診断法と治療薬の開発研究」

 

学会発表(日本薬学会第136年会)(2016年3月)

日本薬学会第136年会(横浜)

ーフルオラス・タグを利用したシアル酸誘導体の合成 ⚪︎ 池田潔、松本莉穂、谷本崇光、年光優、川端亜美、寺岡文照、大坪忠宗

ー新規CMP-シアル酸誘導体の合成とシアル酸転移効率の検討 ⚪︎ 藤原欄紫、小泉亜未、尾形慎、山中隆史、大坪忠宗、寺岡文照、左一八、池田潔

ー新規デングウイルス感染阻害剤の合成 (VI) ⚪︎ 川上智恵子、春田宗彰、寺岡文照、大坪忠宗、左一八、池田潔

ー高感度なβグリコシダーゼイメージ剤の合成と蛍光組織染色への応用 ⚪︎ 大坪忠宗、石井亜美、南 彰、高橋忠伸、鈴木隆、寺岡文照、池田潔

他、連名5演題

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