林 慎一郎 教授「第20回中性子捕捉療法国際会議に参加しました!」
6月23日〜28日にポーランドのクラクフで開催された
20th International Society for Neutron Capture Therapy
(第20回中性子捕捉療法国際会議)
https://icnct20.org/
に参加し、発表を行いました。
クラクフは首都ワルシャワから特急で2時間半ほどの南部の小さな町ですが、かつての首都でもあり1000年の歴史を誇る古い町並みが世界遺産にも登録されている、日本で言えば京都のようなところです。会場となったヤギェウォ大学は14世紀につくられた国内最古の大学で、天文学者のコペルニクスも学んだ由緒ある総合大学です。
大きく蛇行しながら穏やかに流れるビスワ川のほとりの静かな街ですが、赤白のポーランド国旗とともにいたるところに掲げられた青と黄色の国旗が印象的でした。
さて、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT: Boron-Neutron Capture
Therapy)はホウ素と熱中性子による核反応を利用して腫瘍細胞だけを狙い撃ちできる、日本がリードする最先端放射線治療のひとつです。2年に一度開催されるこの会議では、基礎から臨床まで世界各国から数百名の参加者が一同に介して発表・議論を行います。
私もこれまでに高エネルギーX線治療用に開発した「ゲル線量計」と呼ばれる人体等価な線量計のBNCTへの応用に向けた取り組みを発表しました。
http://jc3ddose.deca.jp/index.html
国際会議への参加は、世界の第一線で活躍する研究者の話が直接聞けたり、思いがけないアイデアが飛び出したり、たまには褒めてもらったり、という国内の学会とはまた一味違った「出会いと感動」が一番の醍醐味でしょうか。
(もちろん、ちょっぴり観光や、美味しい食事やお酒との出会いも欠かせませんが。^^;)
若いスタッフや学生の皆さんも是非積極的に国際的な会合に参加して、世界の仲間と出会い、様々な文化に触れて、「研究の沼」にハマってみてはいかがでしょうか。