ハーバード大学との国際共同研究:保健医療学部 中山准教授らの論文が「The Journal of Clinical Investigation」誌に掲載されました。
<概要>
広島国際大学 保健医療学部 中山准教授は、軸索誘導因子とその受容体機能に着目した研究開発を行っています。本研究では、軸索誘導因子ファミリーの受容体ニューロピリン-2 (NRP2)の新たな生理機能として免疫応答の抑制機序に関する解析を行いました。NRP2は免疫T細胞の中でも疲弊T細胞とよばれる集団に高発現しており、免疫応答を収束させる働きに重要であることが明らかになりました。NRP2が欠損している状況では、移植した組織片への過剰な免疫応答が起こり、組織生着が拒絶されることが判明しました。今後はNRP2を標的にした新たな免疫制御法の開発が期待されます。
本研究は中山准教授がJSPS海外特別研究員としてハーバード大学へ留学中(2011-15年)から継続して行われ、この度、国際雑誌The Journal of Clinical Investigation (IF=13.3, 2023)へ採択されました。今後も本学における国際共同研究の活性化を期待します。
(論文より転載)
<論文情報>
論文タイトル
Neuropilin-2 functions as a coinhibitory receptor to regulate antigen-induced inflammation and allograft rejection
誌名、号、番号(年)
J Clin Invest. 2025 Jul 1;135(13):e172218.
著者
Johannes Wedel, Nora Kochupurakkal, Sek Won Kong, Sayantan Bose, Ji-Won Lee, Madeline Maslyar, Bayan Alsairafi, Kayla MacLeod, Kaifeng Liu, Hengcheng Zhang, Masaki Komatsu, Hironao Nakayama, Diane R Bielenberg, David M Briscoe
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