救急救命学科2025.8.5
学生と教員が挑む「ノーリフト搬送法」の開発研究
救急救命学科の3年生が、現場経験豊富な教員とともに、卒業研究の一環として、傷病者にとって安心・安全、かつ救急隊員の身体的負担軽減を目指した「ノーリフト搬送法」の開発研究に取り組んでいます。
救急隊員は、傷病者の搬送時に大きな身体的負担を強いられています。特に腰への負担は深刻で、職業病の原因となるだけでなく、体力的な負担が大きいことから、女性救急隊員の参入障壁や、定年延長の救急現場活動継続の課題となっています。
こうした現状を踏まえ、誰もが働きやすい職場環境をめざし、本研究では「ノーリフト搬送法」に着目しています。
7月29日(火)は、様々な条件の資器材を用いて、救急隊員と被搬送者の双方に対する主観的な効果測定を実施しました。今回は以下の評価項目を用いてデータを収集しました。
- 救急隊員:搬送後の疲労度(10段階評価)、負担を感じた身体部位、搬送前後の心拍数
- 被搬送者:搬送時の苦痛度、痛みを感じた身体部位
これらのデータから、資器材の有用性や改良の方向性が明らかになり、今後の実用化に向けた課題を得ることができました。
実験を通じて、研究の進め方や救急現場の課題解決の重要性を学び、救急救命士としての視野を広げる貴重な経験となりました。
本学科には、救急現場経験を持つ教員が多数在籍しており、大学ならではの学びを直接経験することができます!