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診療放射線学科2026.10.26

診療放射線学科 松尾准教授らの論文がアメリカ化学会の国際誌The Journal of Physical Chemistry Letters (IF 4.5)に掲載されました.

 

・論文の概要

発がんのメカニズムを解明するために, がんに関わる細胞内シグナル伝達経路の同定や遺伝子変化といった生物学的観点に基づく研究が広く行われています.一方,がん化に伴い,柔軟性が高いタンパク質が細胞内で増加することが示唆されており,細胞内の物理的な環境が変化していると考えられます.しかし,細胞内の物理状態とがん化との関連は不明でした.物理状態を知るには,細胞内にある様々な分子を構成する原子の動きを調べることが一つの指標になります.そこで本研究では,胆管がんを対象に,正常,前がん(がんになる前の状態),がん状態のマウス由来オルガノイド(ミニチュアの臓器)を用いて,細胞内で原子がどのように動いているのかを, フランスの研究用原子炉(ラウエ=ランジュヴァン研究所)において中性子準弾性散乱という手法を使って測定しました.その結果,がん化に伴い細胞内の原子が動く範囲が段階的に小さくなる一方,原子が動くスピードは段階的に増加することがわかりました.これらの結果は,がん化に伴い細胞内の物理状態が徐々に変化することを示唆しています.

 

【論文情報】

・論文タイトル

Intracellular Molecular Dynamics Progressively Change during Carcinogenesis Revealed by Elastic and Quasi-Elastic Neutron Scattering

 

・雑誌名, 発行年, DOI

  1. Phys. Chem. Lett. (2026) https://doi.org/10.1021/acs.jpclett.6c02647

 

・著者

Muto, D.#, Matsuo, T.#*, Seydel, T., Endo, A., Turbant, F., Hippo, Y., Suenaga, Y.*, and Peters, J.*
(#: 共同筆頭著者, *: 責任著者)

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