常翔学園高等学校の医薬コースの生徒44名の皆さんが本学を訪れ、薬学部での体験実習に参加してくれました。
今回のテーマは「ATPふき取り検査を使った手指の細菌検出」。
目には見えない細菌や汚れの量を数値化する、薬剤師の業務にも深く関わる実験です。
わたしたちの手指には、もともと常在菌がいたり、様々な物に触れることで新たな菌が付着したりします。特に、薬剤師が調剤する注射剤は、直接血管に投与される薬です。もし汚れた手で調剤すれば、手の菌が注射剤に混入してしまう可能性があります。薬剤師は常に手指を清潔な状態に保ち、調剤を行うことが徹底して求められます。
はじめに、測定の原理について山中教授より説明がありました。皆さん、少し緊張しながらも真剣な眼差しで説明に聞き入っていました。
そして、実験が始まると・・・
自分で測定した検査結果の数値を見て、「うわ、汚い!」「こんなに高いの!?」とあちこちで驚きの声が上がりました。
実験の後半は、手洗い後の手指で再測定。
手洗いを行うと、数値が劇的に下がることを全員が確認でき、手洗いの効果の大きさに改めて驚いている様子でした。
今回の体験実習を通して、生徒の皆さんには、なぜ薬剤師にとって衛生管理が徹底して求められるのか、その理由を身をもって感じてもらえたのではないかと思います。
将来、患者さんの健康を守(衛)る薬剤師として、この日の学びを活かしてくれることを心から期待しています。
ご来学いただき、ありがとうございました!