新型コロナウイルス肺炎に対する漢方治療案を第37回和漢医薬学会学術総会のランチョンセミナーで講演しました。

新型コロナウイルスによる肺炎に対する漢方治療案として、過去に起こったインフルエンザウイルスによるパンデミック「スペインかぜ」に対して大変有効であった漢方治療を活かす必要がある。過去猛威をふるった「スペインかぜ」を3タイプに別けて漢方治療を行い、この治療が大きな効果を示したと言われる。その3タイプは、①胃腸型、②肺炎型、③脳症型で、この3型に対応した漢方を選び治療した。インフルエンザウイルス肺炎には小青竜湯(半夏、甘草、桂枝、五味子、細辛、芍薬、麻黄、乾姜)に杏仁、石膏を加えた方剤を運用した。新型コロナウイルス肺炎に対する漢方治療案は、中島正光教授により漢方の臨床, 67巻, 585-591, 2020に掲載されている。