2016年06月27日

薬学部1年生対象授業でラジオ収録実施

コミュニティラジオ放送局FMちゅーピー(広島:76.6MHz)「みんなの健康百科」の収録が、
本学呉キャンパスで実施されました。

収録は、薬学部の導入教育に当たる1年生対象の授業「薬学へのいざない」の教室で行われ、
同番組でパーソナリティを務める平野清子さん(T&Tタウンファーマ薬剤師、ピンクリボンアドバイザー)が講演しました。
平野さんは薬剤師の仕事の傍ら、健康に関する講演を実施するなど、地域貢献活動に取り組んでおられ、
“寄り添う薬剤師”の育成を掲げる同学部にとって、
地域に根差す姿勢が学生の目指す薬剤師像を考えるきっかけになると、
昨年度から講演を依頼しています。
今回の収録の模様は、同番組で2回にわたって放送されることになりました。

平野さんは9年前に子宮頸がん、3年前に乳がんを患い、苦しい闘病生活を過ごしたと言います。
そうした経験から、がんに向き合う患者の思いや検診の大切さを説明。
また、乳房触診モデルのしこりに触れることで、学生に乳がんの状態を体感してもらいました。
子宮頸がんについては、検診から3年間遠ざかっていた後に見つかったため、
その間に一度でも検診に行っていればと後悔した、という平野さん。
それでも周囲の気配りや心遣いで前向きになれたと話しました。
以来、がん検診の啓発活動に力を入れています。

「がん検診で防げる命がある」と平野さん

講演後、出席した学生の中から4人がコメント収録を行いました。
「若い世代ががん検診に消極的だと聞き、自分だけでなく家族のためにも受診しようと思う」
「薬剤師のできる社会貢献の幅が広いことを知り、視野が広がった」
などの声が聞かれ、それぞれが平野さんからのメッセージをしっかりと受け取っていました。

講演を聞いて感じたことを話す学生たち

薬剤師が、がん患者に対して求められている役割は広がりつつあります。
広島県では全国に先駆けて「がん検診サポート薬剤師」を認定するなど、
地域の薬局などで患者にアプローチできる薬剤師への期待が増しています。
番組を通じて、多くの人たちにがんという病気への理解や検診の大切さが伝わることに期待が寄せられるとともに、
学生にとっては、薬剤師の役割や重要性を知る良い機会となりました。

広報室