2017年04月11日

地域で実現したい福祉を住民と大学生らが一緒に考えるワールドカフェ開催

本学と東広島市社会福祉協議会は3月25日、東広島キャンパスで講演会とワールドカフェ(※)を実施し、地域住民や本学学生、地元の高校生ら約140人が、黒瀬町の福祉について意見を交わしました。

中央省庁の地方移転や地域産業の支援など、国を挙げた地方創生が進む中、福祉分野では、高齢者が住み慣れた地域で老後も安心して暮らしていくために、地域のさまざまな支援やサービスを総合的に提供する地域包括ケアシステムの構築が全国各地で進められています。

講演会では、埼玉県幸手(さって)市と杉戸町で住民主導の地域包括ケアシステム「幸手モデル」を推進する、東埼玉総合病院の医師・中野智紀氏から事例紹介がありました。専門職が一方的に関わり、サービスを提供するのではなく、住民とともに課題に向き合い解決することで、地域全体でケアする社会に向かうのではと、中野氏は言います。

講演後、この先進事例をヒントに、黒瀬町が目指す福祉のあり方について、軽食や飲み物を自由に取りながら、参加者同士がリラックスムードで語り合いました。
“黒瀬町のいいところって何?”
“身の回りに感じる高齢化ってどんなところ?”
“地域が抱える問題はどこにある?”
などのテーマに対して、地元住民や町外から一人暮らしで移り住んだ学生などから、異なった視点でさまざまな意見が共有されました。
「自治会の世話人に後継者がいない。若い人にも運営に関わってほしい」
「若い世帯が多く住むアパートなどにはイベント情報が知らされない。案内があれば積極的に参加したいと思っている」
など、世代や立場を越えた相互理解が深まる機会となりました。

約140人が参加したワールドカフェ

意見を模造紙に書きとめながら進行

※ワールドカフェ・・・カフェのようなリラックスした雰囲気の中、参加者が少人数に分かれたテーブルで自由に討論し、時々他のテーブルとメンバーを入れ替え討論を深める。

広報室