2017年08月02日

寄生虫検査の技術を磨く研修会開催

7月22日に東広島キャンパスで、板羽秀之教授(医療技術学科臨床検査学専攻)が、現場で働く臨床検査技師や学生有志を対象とした「寄生虫学検査技術研修会2017」を開催しました。

寄生虫による感染症は減少傾向にありますが、最近話題になったアニサキス(魚に含まれる寄生虫)などは、一度感染すると人体にさまざまな症状を引き起こします。臨床検査技師は、検査により寄生虫を特定し、その後の治療に繋げる重要な役割を担いますが、症例が少ないことから、検査を経験することはまれです。触れる機会の少ない寄生虫について知識を深め、実践を通してスキルを磨くことが、本研修会の目的です。

午前中に、寄生虫の具体的な形状や感染経路、寄生虫が人体に引き起こす症状などについて知識を深めたあと、あらかじめ準備しておいた11種類の寄生虫を、顕微鏡を使って特定しました。

プレパラートに取った寄生虫のサンプル

顕微鏡で寄生虫を探す参加者

寄生虫検査のエキスパートである板羽教授は、認定臨床微生物検査技師試験や微生物二級臨床検査士試験の受験者の多くが寄生虫学で不合格になることに対して、対策の必要性を感じていました。
「経験したことのない人が、いきなり寄生虫を特定するのは難しい。顕微鏡を通して自分の目で確認し、知識・技術を修得してほしい」
と、研修会の効果に期待を寄せていました。

「臨床検査技師の資質向上に役立てれば」と板羽教授

広報室