2017年08月26日

アジア諸国の介護・福祉人材を指導できる日本人指導者養成プログラムを開始

本学アジア介護・福祉教育研修センターは8月19日、20日、日本の介護・福祉現場で働く外国人や技能実習生に日本式介護を指導できる、日本人指導者向け養成プログラムをスタートしました。

急速な高齢化によりアジアで初めて介護保険を導入し、介護福祉士の資格制度を立ち上げた日本は、いわば介護先進国。現在、介護事業者は高齢化が進むアジア諸国で、日本式介護を広める活動を展開しています。一方、2016年11月に外国人技能実習制度に介護職種が追加されるなど、国内においても介護・福祉分野の国際交流が進んでいます。

こうした現状を受け本プログラムでは、アジア諸国と日本の生活文化の違いや、それが介護に及ぼす影響を理解したうえで、最新の日本式介護の技能、教育方法を教授し、国際的な視野を持った外国人への指導者を養成します。

研修は、中国、インドネシア、フィリピンの現状や生活文化に詳しい講師による講義からスタート。各国の独特な風習や人々の生活に関する話があり、
「知っている、共感することで歩み寄ることができる」
「距離の縮め方を自分なりに考えて、努力することが大切」
など異文化理解に必要な姿勢が示されました。
その後、これらの国々にベトナムを加えた中から、受講者がグループに分かれてそれぞれ関心のある国を決め、図書館の文献やインターネットで調査し、発表を行いました。

受講者からの質問も多く和やかな雰囲気で講義が進行

持ち寄った情報を基に議論する受講者ら

 

同センター設立に尽力した久保田トミ子副学長(医療福祉学部長)は、
「介護は生活支援。生活文化への理解なくして成立しない。受講者には本プログラムを通してアジア諸国への理解を深め、日本式介護を指導できるリーダーとして現場を牽引してほしい」
と期待を寄せます。

本プログラムは引き続き9月に2回、10月に3回実施し、受講者は段階的に学びを深めます。

広報室