2018年02月16日

咲楽塾「数学のひろがり39~『原論』つくった人々」開催!

2月3日、第39回数学公開講座を開催しました。20人の参加がありました。

古代ギリシア時代に活躍したユークリッドの『原論』は13巻からなり、中学高校で学ぶ幾何学、数論がほとんど書かれています。聖書に次ぐベストセラーといわれています。そして、定義、公理から定理を導く、体系的な数学の書き方は現在に引き継がれています。ではなぜ、ユークリッドは『原論』を書くことができたのでしょう。

実は、『原論』は古代ギリシア時代の哲学者プラトンと深く結びついています。講座では、『原論』の幾何学と数論の内容、プラトンとのかかわりについて、お話しました。

 

 

 

 

 

 

 

参加者の感想です。

・ユークリッドやプラトンは名前だけは知っていたが、数論を記した『原論』があったのには驚き、またそれを説明してもらい、勉強になった。
・知らないことが多かった(歴史的な流れ …他、考え方)。
・(昨年末に発見された)50 番目のメルセンヌ素数の話題はとても気になっていましたので、話を聞けて良かったです。しかし、この数がどうして素数であることが判ったのか….コンピューターの力はすごいですね。
・『原論』に高校までで習うほぼすべての幾何学が収められていると知って驚きました。歴史的な背景や、どんな人たちが、どんな風に作ったのか学んでいた当時に知っていたらもっと勉強していたかもしれません。個人的には数学と自然科学の発展のつながりの話に興味があります。
・ユークリッドの偉大さを感じることができました。『原論』が今日の数学を作っている重要なものということを生徒に伝えて、数学好きな子供を育てていきたい。
・『原論』とその周辺に対して、とても面白く興味深く話を聞くことができました。私は高校の教員なのですが授業の中でも使える事柄もたくさんありとても参考になりました。今回は模試があり生徒が参加できず残念がっていました。

最後に、公開講座の運営に協力した呉キャンパス事務室の程野さんの感想です。

・たくさんの方に参加していただくことができました。皆様、熱心に講演を聞いておられていました。継続して受講されている方も多く、意欲を持って、楽しく学び続ける姿勢に感銘を受けました。

来年度も数学公開講座を開催予定です。みなさん、お楽しみに。

写真撮影:程野早由利(呉キャンパス事務室)
記事作成:西来路文朗(看護学部教授)