2014年11月07日

薬学部卒後教育研修会「フィジカルアセスメントベーシックⅡセミナー」を開催しました。

2014年11月3日(月)、広島キャンパスにおいて、株式会社セイエル、東邦薬品株式会社のご協力の下、
本学主催の薬学部卒後教育研修会「フィジカルアセスメント ベーシックⅡセミナー」が開催されました。


↑オリエンテーションの様子

現代の日本の医療界においては、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題を背景に、医薬分業は大きな転換期を迎えています。
そういった状況下で、チーム医療の一翼を担う薬剤師には、患者に最も近い医療人であることが一層望まれており、薬剤師による薬学的観点からのフィジカルアセスメント(聴診や触診などで実際に患者さんの体に触れて身体の状態を診査し、査定すること)は、今後、必要不可欠なものとなることが予想されます。
本研修会の開催は、薬剤師によるフィジカルアセスメントのスキルの基礎を修得することを主目的としています。

今回の卒後教育研修会は、フィジカルアセスメントベーシックセミナーとして、昨年に引き続いて第2回目の開催となりました。
本学の卒業生だけでなく、各地域で活躍されている薬剤師も対象としており、今回の研修会でも地元広島県に加え、岡山県、山口県、島根県、鳥取県から計65名の薬剤師の方々にご参加頂きました。

研修会は、実技研修と全体講義で構成され、中でも実技研修は【バイタルサインの基礎】、【循環器の基礎】、【呼吸器の基礎】、【簡易検査機器での計測】の4ブロックに分かれ、本学教員による講義の後に、実際の器具や人体シミュレーターを使用して、心音聴診、呼吸音聴診、体温測定、肺機能検査、骨密度測定、体組成測定、脂質検査などを行いました。

 
↑呼吸音聴診の様子                       ↑血圧測定の様子


↑心音聴診の様子

薬学部が6年制に移行して以来、薬学部生が大学教育課程において臨床経験を積む機会は大幅に増えていますが、現場で働く薬剤師の方々が、フィジカルアセスメントについて実際的に学ぶ機会はまだまだ限られているのが現状です。
今回参加された薬剤師の方からは、「聴診器を使って心音聴診する難しさがわかった」、「脈拍がなかなかとれなかった」、「在宅業務の際などに活かせる知識を学べた」などの声が聞かれました。

本学では今後も、在学生への教育はもちろんのこと、卒業生や現場で活躍する専門職業人に、有意義な学びの場を提供できるよう、努めてまいります。

入試センター広報係