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シリーズコラム『介護職の仕事と待遇について』

第2回「介護職の仕事はきつい?」
シリーズの第2回目は「介護の仕事はきつい」は真実かどうかについて考えてみたいと思います。
 

ちなみに、皆さんは介護の現場をご存知ですか?見られたことはありますか?

「知っている」と言われる皆さんも、おそらくお身内の方が入所されていて、その面会に行かれた時に少し垣間見た程度ではないかと思います。

おそらく、病院の場合と違って、面会に行かれても日中ずっと面会者が施設にいることはないため、施設での介護業務自体を、たとえ一日であってもつぶさに見る経験はなかったのではないでしょうか?もちろん、一般の方であればなおさらで、利用者の方のプライバシー保護の観点から、簡単に施設の中に入ることはできません。

そう考えると、恐らくはマスコミや他の方からの情報で、「介護の仕事はきつい」と思い込んでしまっているのかもしれません。そもそも、介護職に限らず、どの仕事であっても楽な仕事なんてありませんよね。
 
医療福祉学部の卒業生も、毎年、多くの方たちが介護施設に就職しています。その場合、卒業時に社会福祉士国家試験に合格し、国家資格を取得して就職したとしても、社会福祉士(支援相談員)として良い仕事をするためには、介護職の方たちの仕事を知ることは非常に大切なことです。そのため、多くの施設では、就職後の1、2年は介護職の仕事に従事させ、その後に支援相談員として、相談援助職に配属させるという人材育成プログラムを採用しているところがほとんどのようです。もちろん、介護福祉士として就職した方たちは、そのまま介護福祉職として勤務を続けていきます。ところが、社会福祉士として就職した方の中には、介護の仕事をするうちに“自分には相談員の仕事よりも、介護の仕事の方が向いているように思う”といって、そのまま介護職を続ける方もいるんですよ。

 

実は、介護(福祉の仕事全般に言えることですが)の現場は一日として同じことをして終わるような仕事場ではありません。それは、介護の仕事は、他の福祉の仕事と同様に“ひと”を対象としている仕事だからです。これを読まれているあなた自身もそうであるように、色々な意味で“ひと”は絶えず変化していますので、その都度、その“ひと”のそのときどきの“からだ”や“こころ”の状態に応じた対応をすることが求められます。しかも、お一人おひとりの方がたどってきた人生を通じての経験もさまざまですから、その方の性格、価値観や考え方、人に対する好き嫌いなど、誰ひとりとして同じ“ひと”はいません。

そのため、お一人おひとりに適した介護を提供しようとすると、マニュアル通りにしていては決して上手くいくはずはありません。しかも、対人援助の世界は“正解がない世界”ですので、常にクリエイティブな発想をして、目の前の“ひと”とご家族にとって何がベストでありベターなことなのかを一緒に考え、その“ひと”たち自身によって“答え”を見つけ出していただけるように関わっていく必要があります。そこには、強い忍耐力と発想の柔軟性が求められるんですね。

 

時には、なかなか心を開かない利用者の方との関係を作るために眠れない日を過ごすこともあったりしますが、若い介護職の方との関わりを求めておられる利用者の方もたくさんおられ、利用者の方の笑顔を毎日のように浴びることができます。その意味で、職員にとっても利用者の方にとっても非常に“こころ温まる”職場なんです。

介護職としてもひとりの“ひと”としても、自分の存在を待っていてくださる方がいる職場で活き活きと働かせていただけるって、これほど魅力的な職場ってほとんどないのではないでしょうか?

 

これらのことから、世間で言われているような「介護職の仕事はきつい」ということは、決して真実を表している表現ではないということがお分かりいただけたのではないでしょうか?

 

医療福祉学部長 吉川 眞

最終更新日:2014年7月4日