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2024.7.3

「Acta Histochemica」に金口瑛典講師らの論文掲載が決まりました。

タイトル:Effects of sex differences on osteoarthritic changes after anterior cruciate ligament reconstruction in rats(ラット前十字靭帯再建術後の変形性関節症に性別の違いが及ぼす影響)

 

掲載紙:Acta Histochemica

 

著者:Akinori Kaneguchi, Marina Kanehara, Kaoru Yamaoka, Takuya Umehara, Junya Ozawa

 

論文の概要:一次性の(明らかな原因のない)変形性膝関節症の罹患率は男性よりも女性で高いことはよく知られていますが、性別の違いが二次性の(外傷など原因が明らかな)変形性膝関節症に及ぼす影響はよく分かっていません。本研究では、二次性の変形性膝関節症の主な原因の一つである膝前十字靭帯(以下、ACL)再建後の関節軟骨変性や骨棘形成に性別の違いが及ぼす影響を調査しました。オスとメスのラットを無処置の対照群とACL再建群に分け、1、4および12週後に脛骨プラトーの関節軟骨と脛骨近位部の骨棘を組織学的に調査しました。オスとメスの両方で、ACL再建後に関節軟骨の組織学的スコアの悪化と骨棘形成が生じ、これらの変化は性別間で明らかな違いはありませんでした。オスとメスの両方で脛骨プラトー前方の軟骨細胞密度の増加が生じましたが、メスの方がより顕著でした。外傷後の変形性膝関節症の早期にしばしばみられる関節軟骨の肥厚は、オスでは観察されましたが、メスではほとんど生じませんでした。オスで観察された関節軟骨の肥厚が長期的には軟骨の変性にポジティブな影響を及ぼすのか、ネイティブな影響を及ぼすのかは不明ですが、オスとメスではACL再建後の軟骨の反応が異なることが示唆されます。

 

論文は以下のURLから50日間無料でダウンロードできます。

https://authors.elsevier.com/a/1jKyoEplIiYYG

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