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2026年7月4日(土)、義肢装具学専攻の唐内助教が、第32回日本義肢装具士協会学術大会において研究発表を行いました。
発表演題は、「外側楔足底装具装着時(※)における足関節制動が膝関節内反モーメントへの作用に与える影響の検討」です。
※「外側楔足底装具(がいそくけつじょうそくていそうぐ)」…足の外側を高くしたインソールの一種
本研究では、膝への負担を軽減するために用いられる装具の効果について検証しました。対象としたのは、膝の痛みや歩行機能の低下を引き起こす変形性膝関節症です。
変形性膝関節症は、膝の痛みや歩きにくさを引き起こす中高年を中心に多くみられる疾患であり、歩行時に膝関節の内側へ負担が集中することが、症状の進行要因の一つと考えられています。

本研究では、その負荷の指標である「膝関節内反モーメント」(歩行時に膝の内側へかかる負担の大きさを示す値)に着目しました。膝への負担軽減を目的として用いられる「外側楔足底装具」を装着した状態で、さらに足関節制動(足首の動きをサポーターで制御すること)を加えた場合、装具の効果にどのような変化が生じるのかを検証しました。
実験では三次元動作解析装置を用いて歩行動作を計測し、身体の動きや関節にかかる力を詳細に分析しました。
その結果、足関節の動きを適切に制御した条件では、膝関節内反モーメントが低下し、外側楔足底装具による膝への負担軽減効果が高まることが示されました。
この研究は、「膝の治療には膝だけを見ればよい」のではなく、「足首の働きも含めて考えることが重要である」可能性を示しています。将来的には、一人ひとりの身体機能に合わせた装具設計や、変形性膝関節症患者に対するより効果的な治療戦略の開発につながることが期待されます。
義肢装具学専攻では、工学と医療・リハビリテーションの知識を融合させ、人々の「歩く」を支える研究に取り組んでいます。
今後も教育・研究活動を通じて、健康・医療分野の発展に貢献してまいります。