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2024.12.2

金口瑛典講師らの論文が「Tissue and Cell」に掲載されました。

タイトル:The effects of short-term non-weightbearing and immobilization after anterior cruciate ligament reconstruction on articular cartilage: long-term observation after reloading and remobilization(前十字靭帯再建術後の短期間の免荷や固定が関節軟骨に及ぼす影響:再荷重・再可動化後の長期的な観察)

 

掲載紙:Tissue and Cell

 

著者:Akinori Kaneguchi, Ryo Okahara, Nanami Masuhara, Yoshika Doi, Kaoru Yamaoka, Junya Ozawa

 

論文の概要:我々はこれまでに、前十字靭帯再建後の免荷や固定は関節軟骨の変性を促進することを明らかにしました。しかし、免荷や固定による軟骨の変性は再荷重や再可動化後に改善するのかどうかは知られていません。また、臨床場面では免荷と固定を併用することがしばしばありますが、これらの併用が軟骨変性を相乗的に促進するかどうかは知られていません。そこで本研究では、1)短期間の免荷もしくは固定後の長期間の再荷重もしくは再可動化が関節軟骨に及ぼす影響を明らかにすること、2)免荷と固定の併用が関節軟骨変性に及ぼす影響を明らかにすることを目的としました。前十字靭帯再建術を受けたラットを介入なし、免荷、固定もしくは免荷+固定のいずれかで2週間飼育し、その後全てのラットを介入なしで10週間飼育しました。実験期間終了後、内側脛骨プラトーの関節軟骨を前方、中央、後方に分け、組織学的に評価しました。2週間の免荷もしくは固定は荷重部位である中央と後方の関節軟骨変性を促進しましたが、非荷重部位である前方の関節軟骨変性には影響しませんでした。中央と後方の関節軟骨変性は10週間の再荷重もしくは再可動化では回復しませんでした。免荷と固定の併用は、免荷単独と比較して中央の軟骨変性を軽減した一方で、後方の軟骨変性を悪化させました。本研究の結果は、長期間持続する軟骨変性を軽減するためには、たとえ短期間であっても前十字靭帯再建後の免荷や固定を避けるべきであることを示唆します。

 

論文は以下のURLから50日間無料でダウンロードできます。

https://authors.elsevier.com/a/1kAyR_xPM2PT9

 

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