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2025.5.26

Preventing effects of anterior cruciate ligament reconstruction on the trabecular bone remodeling in the rat proximal tibial epiphysis(ラット脛骨近位部の海綿骨リモデリングに対する前十字靭帯再建の予防効果)

掲載紙:Tissue and Cell

 

著者:Akinori Kaneguchi, Marina Kanehara, Norikazu Nishida, Kaoru Yamaoka, Junya Ozawa

 

論文の概要:前十字靭帯を損傷すると、脛骨の前方不安定性が生じ、その結果として生じるメカニカルストレスの変化は脛骨前方の骨密度を減少させる一方で、脛骨後方の骨密度を増加させることが報告されています。本研究では、前十字靭帯再建とそのタイミングが海綿骨のリモデリングに及ぼす影響を調査しました。ラットの前十字靭帯を切断し、その後1、14もしくは28日後に靱帯再建術を行いました。一部の動物は靱帯再建術を行わずに飼育しました。前十字靭帯切断から56日後、脛骨近位部の海綿骨量を組織学的に評価しました。前十字靭帯切断は脛骨前方の海綿骨を減少させた一方で、脛骨後方の海綿骨量には影響しませんでした。脛骨前方の海綿骨減少は、靱帯再建術を1日後に行った場合は抑制されましたが、14もしくは28日後に靱帯再建術を行った場合は抑制されませんでした。これらの結果は、前十字靭帯損傷後に生じる脛骨前方の海綿骨減少を抑制するためには、できる限り早く靱帯再建術を行い、メカニカルストレスを正常化することが重要であることを示唆します。

 

論文は以下のURLから50日間無料でダウンロードできます。

https://authors.elsevier.com/a/1l8849HzSRoYU

 

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