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タイトル:Sex-dependent effects of anterior cruciate ligament reconstruction on muscle atrophy in rats(ラット前十字靭帯再建術が筋萎縮に及ぼす性別依存的な影響)
掲載紙:Journal of Knee Surgery
著者:Akinori Kaneguchi, Marina Kanehara, Kaoru Yamaoka, Junya Ozawa
論文の概要:前十字靭帯再建術後の筋力低下は、男性と比較して女性で顕著であるとの報告がありますが、なぜこのような性差が生じるのかはよく分かっていません。本研究では、動物モデルを用いて前十字靭帯再建後の筋萎縮における性別の影響を調査しました。前十字靭帯再建術後7日で、オスとメスで同程度の大腿直筋の萎縮が観察されました。この萎縮は術後28日でオス・メスともに回復しましたが、術後84日でメスのみで再び萎縮が生じました。半腱様筋と腓腹筋では、オスでは術後7日で一過性の有意な萎縮が観察されましたが、メスでは有意な萎縮は検出されませんでした。メスのみで観察された遅い時期(術後84日)での大腿直筋の萎縮は、ヒトの患者で術後数か月でみられる女性の顕著な筋力低下を説明できるかもしれません。
