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医療栄養学科 長嶺教授が特許を取得〔細菌の培養方法及び検出方法(特許番号:第7641624号)〕

細菌の培養方法及び検出方法(特許番号:第7641624号)

虫歯や歯周病の原因菌が歯科疾患だけでなく全身疾患に関係することが分かってきました。例えば、虫歯の原因菌であるミュータンス菌のうち、cnmたんぱく質を発現している菌が血液中に入ると、脳内微小出血や認知症に罹患するリスクが高まります。また、歯周病の原因菌の1つとされるジンジバリス菌のうち、 タイプIV型のFim Aたんぱく質を発現している菌が血液中に入ると、生活習慣病(非アルコール性脂肪肝炎)の発症リスクが高まります。

長嶺教授はこれまでの研究において、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の遺伝子検査に遺伝子増幅法であるLAMP法を用いることにより短期間に検査結果が得られる方法を見出し、特許を取得しています(特許第7274164号)。今回さらなる改良を重ねた結果、被験者から採取した唾液と顆粒状の固形培地(タブレット型培地)をマイクロチューブに入れ、増殖させたい細菌(好気性菌、嫌気性菌)の至適温度で静置(培養)するだけで細菌の増殖が可能となる技術を開発しました。この方法の特徴は、培養した唾液を直接遺伝子増幅(LAMP法)するだけで細菌の有無を確認できることです。本技術は、唾液などの生体試料だけでなく、水溶液に懸濁した食品試料など様々なものにも応用できます。

全身疾患と関連する口腔内細菌の検査が簡単に行えるようになれば、早期の歯科治療を促すことで疾病の予防や健康の増進に貢献できると考えています。

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最終更新日:2025.03.19

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